川淵キャプテン | 斉藤典子オフィシャルブログ 「Newsな日々」Powered by Ameba

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フリーアナウンサー斉藤典子のOFFICIAL BLOG

現在BS朝日「Welcomeクラシック」ナレーション出演中。司会とナレーションを中心に時々俳優として活動している、最初からフリーのフリーアナウンサーです!
他愛もない日常を綴るだけのブログですがお付き合い下さい。♪

とうとう川淵キャプテンまで体調を崩されました・・・。


昨日は書く気が起きませんでしたが、いても立ってもいられず、書いています。


なんとかオシムさんが大きな山を超え、不幸中にも小さな光が見えてきた矢先のことで、


私自身、心配が現実となりすっかり気が落ちてしまいました・・・。


私が最後に収録でお会いした月曜日、オシムさんの一件があった後初めてお会いしたので、大変なときにお邪魔するだけで恐縮でした・・・。


その時は過労気味であることを見せないよう、いつもと変わらずに明るく迎えて下さiいましたが、


何もおっしゃらずとも、疲れが溜まっていないわけはなく、川淵キャプテンの体調が心配になり、


そのことを告げると、報道にもあったように、あの記者会見の直後、ご自身も体調に不安を覚えたため、


掛かりつけの病院で検査をしてもらい、安心したその足で、オシム監督の見舞いに駆けつけられたとのこと。


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思えば、昨年のドイツW杯の敗退、そして帰国間もなく起きた騒動・・・・・、そんな中、涼しい顔でオシムさんは協会のトップである川淵キャプテンの発言と立場に当然のように理解を示しました。


あのような負け方に苛立つ日本中の冷たい言葉や批判、また帰国後の一件での渦巻くようなバッシング・・・。


どんなにまっすぐな情熱を持ち、強い信念を持ったキャプテンでも、さすがにこのときは相当しんどかったと察します


このときのオシムさんのキャプテンへの一言。


『(時期尚早に名前が出たことに関して)協会のトップがそんなことで謝る必要はない・・・ましてやその責任を取って会長を辞めるなんて聞いたことがない。』


私の勝手な想像ですが、あの状況下にあって、この言葉にキャプテンはどれだけ救われたでしょうか。


思い入れもあり、深い信頼関係を築いてきたオシム監督が、このような形で病に伏してから、

周囲の想像以上にキャプテンご自身も、心身はボロボロに疲れが溜まっておられたことと思います。


私はU-22がオリンピック行きを決めた水曜の試合後に、車に乗り込む前にテレビのインタビューを受ける、

川淵キャプテンのお顔がいつもと何かが違うように感じて気になっていました。


で、この直前にはロッカールームで勝利した選手たちに、これまで厳しい言葉で発破を掛けてきたことのお詫びと、決めてくれたことの感謝を述べると、たちまち選手とスタッフから歓声が沸いたという記事をあとから拝見。


それが単なる突き放した酷評でなかったことは、選手たちが一番わかっていたと思います・・・。


そして実はこの時、すでに帯状疱疹が出ていたとのこと・・・。


想像を絶する痛みを伴う帯状疱疹を抱えながら、


しかし、選手にはそのことは一切触れず、お祝いの言葉で選手を労ったキャプテン。


きっと選手やサポーター以上に川淵キャプテンご自身が、オリンピック行きが決まった喜びをオシムさんに届けられる、そんな大きな大きな安堵感で、一挙にここのところの疲れが心身に吹き出たのだと思うと、オシム監督を思うあの記者会見の姿と重なり胸が痛みます・・・。


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改めて、本棚の川淵キャプテンが書かれた『虹を摑む』(講談社)を手に取りました。


サラリーマンを辞め、夢のJリーグ立ち上げまでの紆余曲折、また、その末に訪れた喜びの瞬間、ドイツW杯に向けたジーコJAPANへの想いについて事細かに綴られた著書。


番組に関わって初めて深くサッカーに触れた私にとって、ドイツW杯に出発する前にこの本を読めたことは、Jリーグがどのようにして生まれたのか、川淵さんの想い、そして日本サッカーの歴史を垣間見る、とても価値のあることでした。


日本サッカーの魅力をひとつの文化にまで押し上げた人物。


もちろん様々な人の尽力もあって今のサッカーがあるとはいえ、


仕掛け人の先頭にいたのが別の人物だったら、今の日本サッカーの状況は、また違ったものになっていたのかもなぁ~と思ったり。


日本サッカーの発展のために力を尽くす一方、常にキャプテンが語るもうひとつの夢があります。


それは今の、そして未来の子供達への贈り物・・・。


小学校の校庭に緑の芝生を!という活動も、子供たちが外でただ思い切り遊びたくなる場所に・・、


また、いろんな世代の人が集いくつろげるコミュニケーションの場に・・・、


そして緑の芝生でスポーツを通じてフェアプレーを学んで欲しい。


それがサッカーだったらこんなに嬉しいことはない、と。


そんなサッカーの枠を超えた、子供たちへの優しい愛情が溢れた夢。


どんなに苦しい状況下でも、夢を持て!

夢先生(心のプロジェクト)を通じてこう子供達に伝えるキャプテンご自身こそが、Jリーグや日本代表にかける大きな夢と、子供達へのささやかな夢を胸に、ここまで休まず駆け抜けてこられました・・・。


そしてその旅はまだまだこれからも続くことでしょう。


隣でアシスタントを務めさせて頂いて3年目に突入。


いつも、情熱を持ち、温かいお人柄と、前向きな明るい川淵キャプテンのそばで仕事をさせて頂けること、感謝に尽きる私です。


協会のトップとして数え切れない様々なことを抱えながら、いつも変わらずにいられるというのは言葉で言う以上に大変なことなはずです。


短い休養でしょうが、どうか一日も早くお元気になって下さい!


そしてまた、あの華のある、明るい笑顔で陽気に迎えて欲しいと切に願うばかりです・・・。


あっ、今日土曜夜の放送は通常通りです、


亀田大毅選手と闘った内藤大助選手がゲストです。


皆さん是非お聞き下さいませ!!