「バンド以外に 趣味はなんですか」
唐突に聞かれた。職場の後輩に。
バンドは趣味じゃねーよとも思ったけれどそこは大人だから大丈夫。
それよりも
本当に無口な子で
今までこっちから話しかけない限り
シャイなのか地蔵なのかなんなのか
ほとんど喋らなかったのに。
「趣味はなんですか」と聞かれた。
これが地蔵だったら願いとか叶うのかな。ありがたくもなや。
ありがたくはないけれど
なんだか嬉しかった。
話の繋ぎだろうとなんだろう
自分に興味がなさそうな人が
自分のことを聞いてくるって
なんだか嬉しいもので。こうして駄目な先輩ができるんだな。
そして考えた。
なんと言ったらもっと興味を持ってもらえるのだろうか…と。
正直3秒考えて
「趣味などない」
という答えは出ていたのだけれど
それじゃ会話も関係も興味も全部終了するしな…
と思ってでた答えは
「うーん、○○君こそ、なにか趣味あるの?」
だった。
自分がやられて嬉しかったことをそのまま丸投げする技だ。
だいたい人間なんて人になにかを聞くときは
人に何かを聞いてもらいたい時ばっかりなんだから。
まあ結果として彼からは
「趣味などない」といった類の返事が返ってきたんだけれど。
結局場つなぎの会話だったのか
もしくは俺にすごい趣味を期待していたのか
あるいは発声練習か何かだったんだろう。
やっぱり人と会話をするのは疲れる。
人と話すのが趣味です!
みたいな人間に産まれたかったとか書こうかと思ったけれど
趣味で会話されんのもなんかむかつくだろうから辞めた。
興味のある人と興味のある話をしたいけれど
なかなか難しい。
興味のある人は緊張してしまうから
うまく話せない。
どうでもいい人の方がどうしても扱いが雑になって
どうでもいい話で盛り上がって楽しくなったりする。
やっぱり人と話すのは難しい。
誰と話しても盛り上がるくらいの
とっておきの趣味があったらいいのにな。
「趣味は廃墟巡りです!」
とか言ったら盛り上がりそうだから
GOOGLEアースと
ストリートビューでも駆使して
廃墟でも見てくるかな。
人と話すために趣味を始ようだなんて
本末転倒すぎる。
結局人と話すのが趣味みたいじゃないか。