「解散するバンドはわかる」
昔ライブハウスの店長に言われた言葉。
なんでもその見極め方法は
「解散するバンドは移動の車内で会話がどんどん減っていく」
というものだった。
それを聞いた俺は
いや、疲れてるんだし
移動中の車の中でくらい寝かせろよ
とも思っていたけれど
前の前のベースが辞めた時、なるほどこれか
と店長の言葉を思い出した。
仲が悪くなって辞めたんだけど
その辞める直前は
2人で車に乗っているのに会話するどころじゃなくて
1人が運転してる時に
もう1人は助手席に座らないで後ろにいるくらい
会話を拒否する空気だったから。
そんなんで一緒のステージに立ってたなんて恐ろしすぎる。
会話どころか音も合わせるし声も合わせるし
MCだってするんだぜ。
お客さんにはわかんないかもしれないけれど
本当に辛かったな。
最後のライブをやらないバンドの気持ち、少しはわかる。
そして現状のうちらはというと
特にそこまで会話がない…
別に仲が悪いわけでも
うまくいってないわけでもないけれど不安になった。
もしかしてこれが解散する予兆なのか?
それでもバンドは続かないのか?
そう思い、少し焦った俺は
勇気を出してメンバーに話しかけてみた
「ねえ翔ちゃん(ベース)」
「なんですか」
「翔ちゃんって誰かに似てると思ったんだけど、
バイオハザードに出てくるゾンビに似てるよね。」
「え、それただの悪口じゃないですか…」
メンバー一同「ひどい…」
そして車内は再び沈黙に包まれた
俺たちは解散するのかもしれない。
Fin.
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PS
この店長の話は的を射ていて
解散するバンドは
車内のみならず普段の会話も減ると思う
当たり前なんだけど人間って
うまくいかなければ悪い原因を探してしまう
何かが間違ってると思うから
そうすると
曲だったりプレイだったり活動のやり方だったり
挙句の果てには
お前ツイッター更新してないけどなんなんだよみたいな。
すぐにメンバーの誰かに矛先が向きやすくて。
そうするとあっという間に人間関係なんて悪化して
会話なんてしていられなくなる
この一年いろんな人と話して勉強になったのは
減点することよりも
いいところを伸ばした方が
はるかに面白いよなって
だって音楽って感性を
個性をみんなに表現するためのものだと思ってるから。
全て正しいものにしていったら
最終的に誰でもいいし
全部同じものが出来上がってしまう
曲も歌い方も歌詞もファッションすらも。
下手でいいって言ってるわけじゃないんだけど
いいところを見つけれることの方が
間違い探しをするより
はるかに面白いし楽しい。
上手い下手はあっても
間違いなんて本当はない。
バンドはクラシックじゃなくて
音楽は数学じゃないんだから。
またPSなげえよ。
本文よりなげえよ。
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CD発売まであと3日。
本発売まであと7日です。
▼リリース情報

カザマタカフミ 著
『売れないバンドマン』(※書籍)
12月11日(月)発売
四六判/232頁/1,500円(税込)
発売元:シンコーミュージック・エンタテイメント
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(特典も付きます)
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▼リリース情報
『それでもバンドが続くなら』
12月6日(水)発売
LFRR-0005/¥2,700(税別)
タワーレコード予約はこちら
(特典も付きます)
http://tower.jp/item/4619416
1.レモン×
2.僕はセックスができない
3.下北沢のギターロック
4.ホームパーティ
5.あきた
6.バンドマンと彼女
7.ヘッッドホン
8.人生詰んだ
9.バースデイ
10.裏セブンスター
※篠塚将行(それでも世界が続くなら)プロデュース作品
※ジャケット・イラスト:世紀末
