ジロ・デ・イタリア2022
5月29日(日)
ステージ21
ヴェローナで最終ステージとなる17.4kmの個人タイムトライアル
イタリアのこの辺り。
優勝は、188. マッテオ・ソブレロ(イタリア、バイクエクスチェンジ)
地元イタリアのTTチャンピオンが、グランツール初勝利。
バイクエクスチェンジがサイモン・イェーツの第2ステージ優勝に続く、今大会の個人タイムトライアル2ステージ両制覇達成。
マリア・ローザは
66. ジェイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ)
オーストラリア人としてジロ初制覇。
ジロ・デ・イタリア第105回大会を締めくくるのはヴェローナを走る17.4kmの個人タイムトライアル。
街中のコーナーをこなしながら中盤にかけて距離4.1km/平均5.4%の緩やかな登りをこなし、パヴェ(石畳)を含む市街地を走ってローマ時代の円形闘技場『アレーナ』前でフィナーレを迎える。
総合成績最下位の
154. ロジャー・クルーゲ(ドイツ、ロット・スーダル)
を第1走として、前日マリアローザに袖を通したばかりの総合首位
66. ジェイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ)
まで順にスタートを切る。
コースレイアウトはチャド・ヘイガ(アメリカ)がステージ優勝を挙げた2019年とほぼ同じで、中盤の登りをどうこなすかが勝負の鍵を握った。
レース序盤戦で好タイムを刻んだのは
184. マイケル・ヘッブバーン(オーストラリア、バイクエクスチェンジ)
23分48秒 平均43.9km/hを叩き出してホットシートに座った。
今大会後半戦で積極的に逃げた
95. マグナス・コルトニールセン(デンマーク、EF)
が6秒47上回り 23分42秒 平均44.1km/h
さらに
175 マウロ・シュミット(スイス、クイックステップ)
が僅か0秒59差の23分41秒 平均44.1km/h という僅差で上書きする。
次々とタイム更新がされる中、総合71位につけていたイタリア個人タイムトライアルチャンピオン
188. マッテオ・ソブレロ(イタリア、バイクエクスチェンジ)
が目覚ましい走りを披露した。
「登坂頂上がフィニッシュ地点だと想定してそこまで思い切り踏み込んだ」と振り返るソブレロは、イタリア人ファンから大きな声援を浴びながら第一中間計測ポイントを最速タイムで通過した。ハイスピードのダウンヒルでもTTポジションを崩さずもがき倒したソブレロのフィニッシュタイムは、シュミットを実に1分16秒縮める
22分24秒 平均46.6km/h だった。
ウイリーでアレーナに登場したマチュー・ファンデルプール
は、40秒遅れの23分04秒 で3位。
圧倒的なタイム差でホットシートに座ったソブレロに対し、好走した
192. テイレン・アレンスマン(オランダ、DSM)
も22秒63遅れの22分47秒 で2位。
総合上位選手がスタートしても暫定首位ソブレロと同2位アレンスマンのタイムには及ばず、結果的にソブレロがホットシートを最後まで守り抜いた。
第2ステージの個人タイムトライアルでは4位に入っていたソブレロが、キャリア初のUCIワールドツアーレースを母国最大のステージレースで射止める。
総合成績上位陣の中での注目は、タイムトライアルを得意とする
1.リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)
が、前日付けられた1分25秒の総合ビハインドをどこまで縮めることができるかという点。
総合10位
91. ヒュー・カーシー(イギリス、EF)
と同9位&マリアビアンカの
204. ファン・ロペス(スペイン。トレック)
の成績が入れ替わり、
31. ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ)
は自身最後のジロ・デ・イタリアを表彰台まであと一歩届かない総合4位のまま走り終える。
同3位
41. ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン)
も安定した走りで総合成績を確定させた。
結果的に、エクアドルTTチャンピオンを示すナショナルカラーのスキンスーツで走ったカラパスは、マリアローザを着た最終走者ヒンドレーとの差を6秒縮めるだけに留まった。それでもソブレロから1分24秒遅れの区間10位と、総合成績上位選手の中での最速タイムを刻み意地を見せつける。
最終個人TTで逆転負けした2020年大会の悪夢を払拭するかのように、ステージ15位に食い込んだヒンドレーが、自身初となるグランツール総合優勝を確定させる。第105代総合優勝者となったヒンドレーは、アレーナに用意されたピンク色の表彰台で、マリアローザとトロフェオセンツァフィーネを受け取った。
ステージ21結果
各賞
総合表彰
マリアローザ
66. ジェイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ)
総合2位
1.リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)
総合3位
41. ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン)
マリアチクラミーノ
112. アルノー・デマール(フランス、FDJ)
マリアアッズーラ
143. クーン・ボウマン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)
マリアビアンカ
204. ファン・ロペス(スペイン、トレック)