ジロ・デ・イタリア2022

 

5月14日(土)

 

ステージ8

南部のナポリで丘越え区間153km

 

 

優勝は、152. トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)

 

 

2012年以来10年ぶりのジロ区間優勝

 

 

マリア・ローザは、

204. ファン・ロペス(スペイン、トレック) が守った。

 

 

イタリア南部にある歴史深い港湾都市ナポリ

美食の街を発着する153kmの短距離ステージに高い山岳はないものの、モンテ・ディ・プローチダ(距離1.8km/平均6.9%)を含むバーコリの小周回を4周。

細かなアップダウンによって獲得標高差が2,000mを越えるという、2日連続のアタッカー向けステージ。

 

スタートのプレビシート広場。



普段のようなローリングではなく、この日は0km地点から停止した状態でディレクターカーからオフィシャルスタートの旗が振られる。

たっぷりとローラー台でウォーミングアップを重ねた選手たちが弾かれたように飛び出す中、いきなり

21.マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)

が猛烈なアタックを仕掛けた。

 

13km地点で逃げを決めたファンデルプールにはビッグネームが多数入った20名の後続グループが追いつき、メイン集団からリードを奪って2日連続の逃げ切りを目指すことに。

強力なメンバーが含まれていたこと、そして4分6秒遅れ総合28位

71. ギョーム・マルタン(フランス、コフィディス

が入ったことでトレック・セガフレード率いるメイン集団が追走したことでレース開始後1時間の平均スピードは47.1km/hという高速ペースで進んだ。

逃げた21名
11. アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア、AG2R)
13. リリアン・カルメージャヌ(フランス、AG2R)
21.マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)
35. ファビオ・フェリーネ(イタリア、アスタナ)
38. アロルド・テハダ(コロンビア、アスタナ)

46. ワウト・プールス(オランダ、バーレーン)

47. ヤシャ・ズッタリン(ドイツ、バーレーン)

54. ダヴィデ・ガップロ(イタリア、バルディアーニ)
71. ギョーム・マルタン(フランス、コフィディス
85. シモーネ・ラバネッリ(イタリア、ドローンホッパー)
88. エドアルド・ザルデーニ(イタリア、ドローンホッパー)
106. ミルコ・マエストリ(イタリア、エオーロ・コメタ)
107. サムエレ・リヴィ(イタリア、エオーロ・コメタ)
121.ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、ワンティ)
152. トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)
155. シルヴァン・モニケ(ベルギー、ロット・スーダル)

158. ハーム・ファンフック(ベルギー、ロット・スーダル)
162. ホルヘ・アルカス(スペイン、モビスター)
175.  マウロ・シュミット(スイス、クイックステップ)
203. マティアス・スケルモースイェンセン(デンマーク,トレック)
218. ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAE)

 


204. ファン・ロペス(スペイン、トレック)

マリアローザ着用日数を伸ばしたいトレック・セガフレードは、

71. ギョーム・マルタン(フランス、コフィディス

バーチャルマリアローザすら与えないタイム差(2分程度)でメイン集団をコントロール。

 

逃げ切りを決めるべく逃げグループ内ではファンデルプールが積極的に牽引し、ギルマイや、3名を逃げに加えたロット・スーダル勢も加担。

 

すると残り46km地点のモンテ・ディ・プローチダでファンデルプールがアタック。

 

積極的な走りを披露するファンデルプールにはギルマイ

175.  マウロ・シュミット(スイス、クイックステップ)

46. ワウト・プールス(オランダ、バーレーン)

71. ギョーム・マルタン(フランス、コフィディス

11. アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア、AG2R)

が合流。

 

一時的に木っ端微塵となった後続グループだったが追走態勢を立て直してすぐにこの危険なアタックを潰す。

 

更にカウンターで加速した

54. ダヴィデ・ガップロ(イタリア、バルディアーニ)

をきっかけに4名の先頭グループが生まれることとなる。

「誰もがマチューギルマイをチェックしていたので、逆に僕たちのチャンスはそこにあった」と言う

152. トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)

はチームメートの

158. ハーム・ファンフック(ベルギー、ロット・スーダル)

と共に逃げ、

162. ホルヘ・アルカス(スペイン、モビスター)

85. シモーネ・ラバネッリ(イタリア、ドローンホッパー)

も合流。

 

 

最後のモンテ・ディ・プローチダでラヴァネッリが遅れたものの、意思統一が図られた逃げグループは、遅れて追走グループを組んだ

21.マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・フェニックス)

121.ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、ワンティ)

46. ワウト・プールス(オランダ、バーレーン)

71. ギョーム・マルタン(フランス、コフィディス)

175.  マウロ・シュミット(スイス、クイックステップ)

を追いつかせないペースを刻み続けた。

 



フィニッシュ前の最終登坂では、ここまで何日もマリアローザ争いを繰り広げている総合2位

67. レナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ)

が逆転を狙ってアタックするもロペスはガッチリとマークして離さない。

 

2グループからギルマイファンデルプールが抜け出して先頭合流を試みるのを尻目に、

158. ハーム・ファンフック(ベルギー、ロット・スーダル)が牽き、

デヘントがスプリントに備える先頭グループは残り1kmアーチを通過。

 

ナポリ市内の曲がりくねったコースレイアウトも逃げる4名の味方となった。

 

こうして先頭4名が逃げ切りを決め、「このスプリントで勝つ自信があった」と言うデヘントが残り200mから加速する。

 

35歳となったベテランのスプリント力に

162. ホルヘ・アルカス(スペイン、モビスター)

54. ダヴィデ・ガップロ(イタリア、バルディアーニ)

は対応できず、最後は余裕すら漂わせたデヘントがガッツポーズ。

逃げの名手デヘントが、未だ衰えぬ力で10年ぶりとなるジロステージ優勝

 

 



 

ステージ7 結果

 

 

各賞