勉強しながら動画編集をしてたら
なかなか思ったほどいいものができなくて
進まないのでストレス発散がてら
先日行った猫さんの避妊手術をノーカットで動画にして
テロップまでつけました。

ノーカットでテロップとフリーbgmを入れるだけなので
全部で2時間くらいで出来上がります。
手術画像で血もでますし
画面がチラチラするので見る方は注意が必要です。
youtubeに飛んでから見ると、高画質で見ることができます。
画面が証明の関係かチラチラするのですが
これはどうにかならんものか。
埋没縫合やってるけど
めちゃくちゃ面倒でしょ。
こうやって皮膚の切開断面に針を通すんだよ。
犬の場合はまた少しだけ縫合時のやり方が違う事があります。
中型犬以降だとまた違ってきます。
避妊手術で起こるトラブルは
縫ったところがおかしくなるトラブル。
正直に話すとうちでは
開業以来過去3回避妊手術のトラブルはありました。
・開業時、手術部位に医療用のアロンαをつけてたら
傷をなめまくって4~5ミリ埋没縫合が開いちゃった話
(そんなに開かなかったので一週間エリザベスカラーで治りましたが)
・傷口が膨れてきたので傷口が開いたと思って急いで再手術を行ったら
ただ術後の炎症で水が溜まっただけだったのでお腹を開く必要がなかった話
・術後に腹壁の縫合がとれちゃったので再手術になった話
アロンαに関しては、
他院で手術して開いちゃった子の再手術を行ったこともありました。
それと避妊手術でたまに聞くのが
手術時に
尿管を巻き込んでしまう話。
尿管は腎臓から膀胱へと伸びる
腎臓でできた尿を膀胱へと運ぶ細い管です。
実は、この巻き込みは私の狭い交友関係でも3件ありました。
20年で3件なので、おそらく世のなかはもっとあるんでしょう。
動画にもコメントしたように
個人的には尿管を巻き込んでない事を確認した上で避妊手術を行えば
そうそう巻き込むものじゃないと思うんだよね。
(とか言いながらいつか巻き込んでしまったらごめんなさい)
実際、子猫や子犬ではそうそう巻き込むことはない(と思うんだけど)
子宮頸部に脂肪が多いときなんかは、
尿管の位置がおかしい場合は確かに結んでしまうのかもしれない。
けど、そんな危ない位置でわざわざ結ぶんじゃなくて
脂肪を綺麗にして尿管がない事を確認してから縫合すれば
そうとう奇形じゃない限りは尿管を無ぶことは無いと思うけどなー。
どうなんでしょ。
子宮頸部はある程度残しておいてもトラブルにならんと思うし。
よく世間で言われているのが
狭い視野で手術をすると巻き込みやすいっていうんだけど
私の手術を見ればわかるけど
ちゃんと視野を確保して巻き込んでない事を確認できれば
まず尿管を結んでしまう事は無いと思うんだよね。
今回は3Kgくらいの子でしたが私の親指の爪くらいの大きさの切開だし
腹腔鏡を使うまでもないでしょ。
今回はお腹開けるときに正中線(白線)がはっきり見えていれば
人差し指くらいの皮膚切開だったしね。
まぁ~うちも腹腔鏡を買ったら
手のひら返しするかもしれません。
ちなみに尿管を結んでしまったら
腎臓が生きていればすぐ手術を行えば復活は可能ですが
腎臓が死んでしまっていたらもう元には戻りません。
腎臓付近の尿管は後腹膜腔といって
腎臓や副腎などが含まれている
背中側の膜につつまれているので
尿管を巻き込むとしたら
基本的には子宮頸部を縫合するときなはずなので
子宮頸部を縫合するときに見えにくい状態で結んじゃうんじゃなくて
ちゃんと巻き込んでないことを確認できる状態で
結んじゃえばいいんだよね。
ちなみに世の中卵巣子宮全摘出が基本ですが
野良猫の避妊手術でメインで行われているような
卵巣のみの摘出でも女性ホルモンがなくなることによって
子宮が縮んでしまうので
後日子宮がらみで色々とトラブルを起こすことはそうそうないそうです。
実際、子宮蓄膿症は女性ホルモンが原因で起こる病気だからねー。
でも理論的には女性ホルモンは卵巣以外からも出たりするので
その影響でそういう疾患につながる可能性もあるのかな?
どうだろう。
それではまた明日会いましょう~。