お世話になります。ミノです。
2次試験の設問文の読み方について説明します。
前回説明した通り試験の解答を採点する立場から考えると、約5000人の
記述式の解答を同じレベルで採点するこためには、模範解答に沿って、答案に
書かれたキーワードや、文章によって、細かく点数が決められているはずです。
だから、受験者の回答は与件文に書かれたキーワードや、設問文で誘導された
記述すべき内容が書かれているかどうかが重要になります。
つまり答えは、与件文と設問文の中にあるヒントを読み解いて、試験問題作成者が
作った模範解答にいかに近づけるかが合否の分かれ目となります。
そのために設問文を読むときに、どの点に注意するかが重要です。
☆設問文に聞かれていることを答えるようにします。
当たり前のことですが、これができていないと合格に至りません。
1) 時制
平成28年の事例Ⅰでは、問1が3代目社長の時代に関する問題、
問2が5代目社長に関する問題になっています。
与件の中に書かれていることを整理して、3代目社長の時代の記載内容と
5代目社長の時代の記載内容から答えを導くようにします。
落ち着いていれば、当たり前のことですが、試験の中では、混乱して混在して
記載する場合があります。
時制については、特に意識してどこの部分を問われているか繰り返し
確認しましょう。
2) 何を書いてはいけないか
平成28年の事例2では、問3において
「売り上げが向上すること以外のメリットと効果について、100 字以内で
説明せよ。」という文章があります。
このような「~以外」とあれば、売上が向上することは、当然メリットには書いては
いけません。
3) 何を書くべきか
平成28年の事例3では、問3において、
「このクレーム改善活動を 最も効果的に実施するために、着目する
クレーム内容、それを解決するための具体的 対応策を 120 字以内で
述べよ。」
という問題があります。
クレーム内容は、3大不良としてカット形状不均一と鮮度劣化と異物混入が
ありました。
ここで注目すべきは「最も効果的に実施するために」という言葉に注意が
いけば、1番多い不良「カット形状不均一」についてのみ120字で
十分に出題者の意図した内容に言及できたと思います。
しかし、3大不良について記載したため、書くべき必要な内容が不足した人も
多かったと思います。
このように設問文は、解答に記載するべき内容を指示しています。
設問文は、指示に沿って、指定された字数で書くことで、出題者が意図した解答を
書けるようになるガイドの役目です。
今回挙げた設問の注意すべき内容は、私が、以前、試験で設問文を読み
間違えた事例から上げています。
同じ間違いを起こさないために皆さんも気をつけてください。