これは今から9年前のことです。
当時、私は学習塾の社員でした。
受験前の中学3年生に夜11時過ぎまで、授業をしていました。
保護者の方にお叱りを受けたこともあります。
1年間、そうやってその生徒さんと真剣に向き合っていました。
ところが、その生徒さんは第一志望の受験に失敗しました。
合格発表の日の夜、お父様が塾までいらっしゃって、教室責任者と揉めていました。
私は遠くからその様子をただ眺めているだけです。なにもできません。
そして、力なく最後にお父様はおっしゃいました。
「金はいいから、息子と、私たち家族の時間を返してほしい」と。
傾けた情熱や努力と、結果というものには必ずしも因果関係があるわけではない、とこのときに気づきました。
「正しい方向」に向かって努力を続けなければ結果は伴わないのです。
月日は流れ、3年前に私は独立し、塾を開設しました。
今でも忘れてはいません。二度とあのような悔しい思いはしたくないと切に願っています。
そのような思いから、2年前に試行錯誤を繰り返しながら「埼玉県公立入試頻出データ問題集」を作りました。
このテキストは、お子さまを「正しい方向」、つまり合格に確実に近づけることができるテキストです。
ぜひ、このテキスト を使ってください。
志望校の合格を心よりお祈り申し上げます。
遠藤 篤