理念経営と書くほど偉そうに言えるほどでもないけれども、
僕はこの「理念経営」というものを大切に、そしてこれからももっと愚直に追い求めていきたいと考えている。
当社の経営理念は「心に花を咲かせる」である。
花を咲かせる相手は誰なのか?
僕の場合であれば、
「家族」
「従業員」
「取引業者」
「お客様」
「友人」
僕を支えてくれている全ての人だ。
花を咲かせるという行為はどういうことなのか?
これは、各人が自分のスタンスで色々なやり方でやればいいと思う。
お客様を笑顔にさせることもそうでしょう。
家族との時間をなるべく設け、家族を大切にすることもそうでしょう。
会社を成長させることもそうでしょう。
たくさんの方法があると思う。
では、僕が何故この「心に花を咲かせる」という理念にしたのか。
1つしかない。
「あなたに会えてよかった」
「このお店があってよかった」
「この会社があってよかった」
と言ってもらえるような人になりたいし、お店にしたいし、会社にしたいから。
これは、創業の時からぶれていない。創業の時から言っている。
しかし、最近、こういうことをストレートに伝えられていなかったなぁと思い、ブログに書いています。
そして、僕自身の行動も、まだまだこの理念に対して足りていないなぁと反省もしています。
そんな折、先日こんな出来事があった。
お題は「誠実」であること
9月に五反田店に50人の貸切予約が入っていた。しかも御一人様5000円のコース。
予約当日の天気予報では、台風接近とのこと。
関東地方にも台風の影響からか、色々な被害が出始めていた。
当日の夕方頃、お客様からの電話。
お客様「本日はキャンセルをさせてください。上司が今日は中止にして、早く家に帰ろうと申しております。大変申し訳ありません。食材なんかも用意されていますよね?キャンセル料を払いますので本日はキャンセルにして頂いても宜しいですか?」
お店「延期にはなるんですか?」
お客様「この会自体が中止になるかもしれないので、延期になるとは言えないんですよね。」
5000円×50人の貸切宴会。
その宴会が入っているが故に、他の宴会希望のお客様をお断りしていました。
前日から食材を仕入れ、50人分の仕込みをいていました。
目の前の25万円という売り上げが、0円になってしまう悔しさ。
頑張って仕込みをしたのに、それが全部廃棄になってしまう辛さ。
店長やお店のスタッフの立場からするとものすごく悔しく、悲しい。
会社としても非常に大きな痛手である。
そんな時、私に店長から電話がありました。
「お客様はキャンセル料を支払うと言ってくれています。
お店としては非常に痛手をこうむりますが、判断に迷ってしまいます。お客様から多少のキャンセル料をもらうことも出来ます。僕は、キャンセル料はもらわず、気持ちよくキャンセルをお受けした方がいいと思んですが・・・。
関さん、最終判断をお願いします。」
こんな感じの内容の電話だったと思います。
僕は、一瞬、揺れてしまいました。
キャンセル料欲しいな・・・。と
でもこのとき経営理念が頭にありました。
お客様の「心に花を咲かせる」・・・・。
ここでキャンセル料をもらうことが本当に花を咲かせることなのだろうか?
しかも、台風という誰も予測不可能な自然災害という理由。
本当の意味でお客様の心に花を咲かせるというのは、
こういう時こそキャンセル料をもらわず、気持ちよくキャンセルをお受けすることではないのか?
お客様からお金をもらうというときは、我々の商品、サービスを提供した結果、そこに価値を感じてもらい対価としてお金をもらうことではないのか?
そんな風な考えに至り、その考えを店長に伝えました。
その後、店長は、幹事のお客様に、丁寧に手書きFAXで自分たちの気持ちを伝えたそうです。
すると・・・・。
今月、10月12日。
そのお客様は、また予約を入れてくださり、50人でご利用いただき、見事にお客様の笑顔とお店の売上を勝ち取ったそうです。
しかも、10月12日は3連休明けの火曜日。飲食店としては一番売り上げが下がるであろう日なのです。
これらのことから、僕は3つの気づきを得ました。
①理念経営の重要さ(誠実さ)
損得感情だけで動いてはいけない。自分たちが何故この仕事に携わっているのか。なぜこの会社で働いているのかを認識するには、理念がなければならない。
理念とは、迷った時に立ち返って判断基準とするもの。
そして、この理念には、「誠実であること」もこの理念実行のための考え方の1つに入るでしょう。
常に誠実であること。大切です。
②店長の判断と行動
店長自身の価値観の中で、今回のような決断をしたのか?
それとも会社の経営理念のもと、関さんならどうするのかを考え行動した結果なのかは確認していませんが、このような判断と行動を出来た店長は素晴らしい。
③素晴らしいお客様
普通は、このような状況下において、自ら「キャンセル料を払いましょうか?」とは言えないと思う。
恐らく、相手の立場に立って考えることのできる人なのでしょう。
相手の立場に立って考えられる会社なのでしょう。
このお客様が素晴らしかったから、私たちも報われたのだと思う。
こんな人になろう。こんな会社になろう。
PS.この会社は、1部上場企業です。流石です。1部に上場出来る会社は、売上・利益も大切ですが、社会的責任も理解しているでしょうし、しっかりとした考え方を教育されているのだと思いました。
長くなりましたが、ここまでお読みくださった方ありがとうございます。
理念経営。
僕は一生、この経営理念「心に花を咲かせる」のもと生きます!!