早すぎるリバウンド相場
6月9日(水)
日本では緊急事態宣言が解除されましたが、米欧先進国でも相次いで経済活動が再開し始めました。新型コロナウィルスの感染拡大傾向はまだ続いていて、これから発展途上地域に感染の中心は移っていくと考えられます。
まだまだウィズコロナ状況は暫く続くであろう中で、先進国の株式市場ではアフターコロナに向けた経済回復への期待先行から急速なリバウンド相場が続いていて、3月中旬の急落底値からはほぼほぼ回復しています。
株式市場は短期的に上への下へもオーバーシュートするもので、今回も実体経済の現状に鑑みると、根拠なき楽観相場とも見えますが、一つの合理性は米欧日先進国中央銀行による対コロナ対策としての追加量的金融緩和にあります。殊に米FRBはコロナショック後3兆ドル規模の資金供給を実施し、欧ECB、日銀もそれに準じて供給量を大幅に増やしており。金融市場への更なる過剰流動性拡大は、実体経済とは乖離した株式市場へのマネー流入の裏付けとして、市場参加者への買い安心感を支える大きな要因となっています。
他方主要国の財政急拡大は、コロナ後も恒常的に市場のリスクファクターであり続けるわけで、この先も資産バブルと市場安定性のせめぎ合いが続くことでしょう。
私たち長期投資家は、そうしたマーケットの振幅を乗り越えて、長期的楽観投資を続けてまいりましょう!