人生の時を刻む器
漆器をふだんに使い
まわしていると
使い傷がつきます
それが底艶が出てくると
目立たなくなります
こうして 使いこんだ
人の暮らしの時間が
刻みこまれていきます
70年 一生使いまわした
漆のお椀を手にしたことが
あります
えもいわれぬ味わいをもって
生涯をおえた人の
生の重みをたたえた
すばらしい形見となって
いました
その形見の品は 内側だけ
塗りかえして 次の世代が
使いつづけていく との
ことでした
輪島塗製造販売
㈱ 日南彩漆堂