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「豪。」
沢口が、豪の名前を呼ぶ。
だが、豪は無視をして眼下にある問題集を解いている
「ごーうー」
もう一度、沢口が豪の名を呼ぶ。
「なんや。」
豪は沢口の方を向かず、問題を解きながら答えた。
「なぁ、ここ教えて」
「ん?数学か。そんなら、巧に教えてもらえ」
「・・・はーらーだー」
「吉貞に教えてもらえ」
「いやじゃ。こいつ俺と一緒にオトムライの補習受けてたんじゃぞ」
「あーっ!失礼やぞ。沢口!俺だって数学ぐらい・・・」
吉貞が机を支えに立ち上がった。
「原田。」
「ん?何?」
今まで、勉強の休憩だと言って窓の外を眺めていた、東谷が声をかけてきた。
「あれって・・・横手の・・・」
豪が立ち上がって、窓から少し乗り出し外を見た。
「巧・・・門脇さんと・・・瑞垣さんじゃ。」
「で、こっちを曲がってー・・・」
「俊。まだなんか?ほんまに道あってんのか?」
「もうちょっとやで。俺の記憶力馬鹿にすんなよ。お前の倍はあるで」
「はいはい。さっさと案内してや」
秀吾があきれたように横を向いた。
「・・・あぁ、ここやで」
俊二が足を止める。
巧の家には、大きな梅の木があった。
開花の時期ではないが、ほんのりと梅の香りが漂う佇まいだった。
「すげぇな。この木」
秀吾が木の幹を手でなでる。
「ほんまやなぁ梅・・・の木なんかな?」
カラカラカラ、と扉が開いた。
少しあいた扉の隙間から、青波が覗いていた。
「あ~姫さんの弟ぎみやないの~おいでおいで」
「あ・・・兄ちゃんの友達の・・・」
「そうそう。瑞垣のお兄ちゃんとおじちゃんやで」
「おい。秀吾、おじちゃんってなんや」
「兄ちゃん呼んでくる!」
青波が、パタパタと家の中に入っていった。
つづく→
03 奇跡-wonderment-
奇跡。
きせき。
キセキ。
そんなもの、
物語のなかでしか存在しないと思っていた。
でも、キミに出会わなければ
そんな物語さえも、
知らなかった。
ハムレットもマクベスも。
神話も
人と、神の物語も。
そんなものや、
感じたこと
思ったこと
様々な思いを
奇跡と呼べるのではないか、と
僕は
キミとの出会いの中で
深く、思った。
「しゅーうーごーちゃーん」
新田市の北に位置する横手市は、
相変わらず、曇りばかりだ。
今日も暑い冬の雲の間から、少しだけ青空が覗く様な天気だった。
「なんや、俊。気味悪いやないか」
昼をすこし過ぎた頃、瑞垣俊二が家にやってきた。
「人聞き悪いで、秀吾。俺はただ、お前を誘いに来ただけやって~」
「・・・いや、本当にあやしいぞ。なんか企んどるんか?」
「そんなわけないやろ~?俺がなにか企んでた事なんてあったかいな」
「・・・ある。めっちゃあるで、俊。お前はみんなが認める策士や」
「ははっそんな褒めんといてや。秀吾」
「いや、褒めてないから」
おれの幼馴染であり、横手二中野球部の五番打者でショートの瑞垣俊二は
皮肉屋で、とてつもない策士で、敵に回したくないほど、油断ができないやつ、だそうだ。
海音寺がマジ顔で言っていた。
「ん?秀吾。今、なんか変な事考えてたやろ」
「え?そんなことないけど。」
「え~?そうかぁ?目が浮遊しとったぞ」
「まっ、まぁええやないかそんなこと。ところで、なにしにきたんや」
「あのなぁ~さっき、クリスケから電話かかってきたんやけど、」
「ちょっとまった、俊。なんで、クリスケはお前のケー番なんで知ってるんや」
「知らん。」
俊二は、机の上に置いていた俺の財布を側に置いていた、これも俺の上着のポケットの中に入れた。
何をしているのか不思議だったが、話している内容の方が興味があった。
「知らんって・・・おい」
「ふふん。永倉にでも聞いたんとちゃうか?」
「・・・おばちゃんに教えんと永倉には教えんとんのか、俊は。」
「ほっとけ。話はそことちゃうで。クリスケから電話がかかってきて、今から宮殿でお祭り騒ぎらしいんや」
「宮殿?ってどこや?」
「そっりゃあ、もちろん!姫さんのお家やないか。だから、いこうぜ秀吾。」
「行くって何処にいくんや?」
「新田や。ほらいくで」
腕を掴まれる。
雲の間から差し込んだ光がそそぐ道を
二人は、駆け出した。
つづく→
「巧。お菓子持ってきたわ。みんなで食べてね」
真紀子がお盆にポテトチップスを乗せたお皿を載せてやってきた。
「あ、ありがとうございまーす!みんなお礼言えよー」
「・・・吉貞。お前が言うな」
「ふふっ、じゃあごゆっくり」
真紀子が笑いながら出て行った。
ポテトチップスの皿には吉貞や沢口がかぶりついていて、三分の一はなくなっている。
「吉、サワ。やめろ。見ててなんか悲しゅうなる」
「へっ、先に食べたもん勝ちじゃ」
「意地汚ねぇな」
「そうじゃ。吉はともかく、サワまでそんなことするなや」
「すまんすまん。腹がへってたもんで」
「あー!もうほとんど、ねぇじゃねえか!」
「吉貞。お前はもう食うな。飲食禁止!」
「そんなぁ~」
みんなが笑う。
笑い声が、巧の部屋に木霊した。
こういう、勉強会とか話すのに、自分の部屋に、家に招いたことは
新田に引っ越してくるまで、一度もなかった。
こんなに自分と密になった人さえ、いなかった。
「たーくーみーくーん!何ぼーっとしてんの?あー!もしかして、恋煩いとか?かっわいー」
「・・・あぁ、そう。吉貞。もう一発行きたいんか」
「あぁ~くるじい、くるじいっ・・・っぷはー首しめんといてー死ぬかと思うたわ」
「うるさい。東谷、捕まえておけよ」
「ほーい、がっちりガードでーす」
「やっやめてー襲わないでぇ助けてよ豪ちゃーん」
「巧。やめとけ。こんなやつもう一発殴った所で何もないぞ」
「・・・ふんっ今日はここらへんで勘弁しておいてやるよ、吉貞」
新田に来てからというもの、よく喋り、人と接するようになった。
これも、アイツがきっかけだな。
巧は窓の向こうの空を見上げた。
つづく→
02 運命の夜-destiny-
あんたは覚えているだろうか、
4年前の出来事を、運命を変えた夜を
・・・・俺は忘れない。
いや、忘れられないのだと思う
日は一刻と過ぎていくのに、
あの日の出来事だけは
色褪せることなく生き続ける
紫苑。聞こえているか
あんたは俺にもう一度生きるという
希望をくれた
それが運命を変える事だとしてもだ
だから俺は、
あんたのくれた希望と共に
流されるままの運命じゃなく
切り拓いてみせる。
自分だけの運命てやつを。
01 台風-tempest-
荒れる風
飛び散る雨粒
12度目の誕生日
掻き立てる衝動
壊せ、破壊してしまえ
抑えがたい気持ち
台風が連れて来た
衝動と気持ち・・・
ネズミと共に僕は窓から
何かを呼び込んだならば、
荒れる風の中、キセキは僕らに舞い降りた。
えぇーと、
私、櫻音 風里は日記専用のブログでコメントをくださった方のブログを見て、
キュン死にしちゃいましたよぅ
とゆーことで、
NO.6の同盟さんからお題貰いましたー!
そのお題がこちら↓
01 台風-tempest- 11 希望-aspire-
02 運命の夜-destiny- 12 逃亡-escape-
03 奇跡-wonderment- 13 本-knowledge-
04 血痕-desperate- 14 大切な人-treasure-
05 再会-again- 15 孵化-incubation-
06 雨-disturb- 16 涙-weep-
07 夢中-desire- 17 ベッド-relief-
08 死-death- 18 包帯-scar-
09 寄生-parasitism- 19 紅いヘビ-voluptuous-
10 贖罪の山羊-scapegoat- 20 成長-admire-
二次配布はだめですので、
ほしい方はコチラからどうぞ↓
はじめまして。
小説や、絵ばっかりおいてて、意味不明なブログだなーと思ってる方に
改めまして、はじめまして。櫻音 風里です。
では、この、『桜・サクラ・櫻』略して、『櫻』の紹介を~
小説や、日記絵とかで、無言で更新しちゃってますが、
この、『櫻』は主に、本の感想や紹介などなどをしていきたいと思います!
紹介だけでなく、もしも~ネタもやりたいと思います!
もしも~ネタとはっ!
もしも!『バッテリー』でお馴染みの巧が『NO.6』のネズミだったら~とかいう感じのやつです。
まぁ、変なノリですがどうぞよろしくー♪
さて②まずは、今月発売のオススメ本から☆
☆2月14日発売の『バッテリー SCORE BOARD』☆
・あさのさんの書き下ろし小説や柚庭先生の描き下ろしコミック、ダルビッシュ有選手とあさのさんの対談もアリの
ちょー最高にして、バッテリーファンには見逃せない一冊です!!
☆2月14日発売の『ラスト・イニング』☆
・バッテリーの待望の続刊の単行本です!しかも横手の門脇秀吾の幼馴染にして横手二中のクリーンナップ、
瑞垣 俊二の目線で書かれているお話です!同じく、ファン必見です!
☆2月17日発売の『バッテリー5』☆
・柚庭 千影先生のバッテリーコミックの第五巻も発売!中学校に入学し、野球部に入った巧を待ち受けていたのは、
オトムライとの対立や先輩からの陰湿ないじめが待っていた。バッテリーの源本でもあるように、あのシーンが
柚庭先生の絵によってコミック第5巻が発売します!一巻から4巻まで絶賛発売中♪
絶対買います。
本屋に走ります。
どりゃぁぁぁぁぁぁ
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(←なんだこれ
誰よりもさきに買うんだぁぁぁぁぁ!!!
とゆー意味もない決意表明でした。チャンチャン♪
今日の『櫻』はここらへんでー
次回は、もしも~行きたいと思います!
「はぁーい!新田のアイドル吉貞でーす」
「・・・今日はなんだ、勉強会じゃないのか」
部屋に入るなり、吉貞がベットの上から声をかけてきた
「そうなんやけど、・・・あ、ちゃんと勉強道具はもってきてるけどー」
「まぁー最初はリラックスして行こうよー」
「前にも言ったよな?ベットの上に乗るな」
「えーやだよぅー降りないよーっ」
キキッ
自転車のブレーキの音がした。
「あ、原田。豪が来たみたいやぞ」
「・・・豪も呼んだのか?」
「うん。だってそのほうが原田も嬉しいやろ?ふふっ」
「ふざけてんのか。沢口」
「あぁー怒るな、怒るな。怖いって」
コンコン。
ノックの音が聞こえた。だが、返事をする前に扉が開いた。
「よぅ。遅れてすまんな」
「姫は大変お怒りでございますよ、永倉殿。」
「・・・あ、これは、これは大変失礼いたしました」
「・・・何?それ。二人して俺をからかってんのか」
「あぁー怒るなって、巧。」
「そうそう。怒ると、せっかくの姫さんのお顔がだいなしー・・・どひゅー」
「・・・ふんっ。吉貞、お前は絶対からかってるよな」
「えーそんなぁ、めっそうもごーざーいーまーせーんー」
「さーて吉貞。もう一発パンチで行く?それとも窓からダイブ?どっちにする?吉貞」
「あーじゃぁ、姫さんの愛のパンチでーっておい!」
「ナイスノリ突っ込みーはははっ」
「ははっ!やっぱり原田はおもろいなぁ」
「いやいや、、まだまだですよー吉貞検定5級ってとこだな」
「なんだよその検定。ちなみに吉は何級なんや?」
「そっりゃーもちろんスーパーランクに決まっとるやないか」
コンコン。
また、ノックの音が聞こえた。
つづく→