枝分れしていく細路の先端をさらにその先へ先へと進んでいきながら
その先の先端に待っている枝分れの先をさらにどこまでも先へ先へと
無数に枝分かれを繰り返しながら細くなっていく路の先を奥へ奥へと
進んでいきながら足を止めることも振り返ることも出来ずにあたしは
窒息の恐怖に怯えながらただ先へ先へと続く闇の中をひたすらに歩き
続けている


夢から醒めるその醒め方をあたしは忘れてしまった


ただこの今に生きることしか知らない一匹の獣に命を与えてくださったことに
妄執の愛に生きることしか知らない迷えるこの魂に肉を与えてくださったことに
主よ、心から感謝します

善を為す術も知らず
貪り求めることばかりを知る
この浅ましき霊と肉を見捨て給わなかった
主よ、大いなる御心の寛さに感謝します

どうか御前に跪かせてください
祈りを捧げさせてください
よき人々の捧げる祈りに
私の祈りを寄り添わせてください


脂肪の塊が静脈を揺らして マルディグラ
ぴくぴくと外性器の触覚を蠢かせて
あたしが匂っている マルディグラ

見て!
熱い目であたしを見て!
あたしを嗅いで!

目が痒い  ザリガニの群れが這い出してくる
脊骨が疼く ハゲワシの翼が孵化しかけている 
体中の毛穴から  無数の舌が湧き出してくる

もっと近づいていいよ
触れてみてもいいんだよ

かわいいひと
かわいいあなた

ちょこんと突き出した欲望のいじましさを笑ってあげる
降り注ぐ熱い雨になってあなたをずぶ濡れにしてあげる

よじれた唇が月の光を浴びて マルディグラ
粘りつく肉色の器官を蠢かせて
あたしが匂っている マルディグラ

見て!
大きく広げたあたしの翼を見て!
あたしを嗅いで!

あたしの鼓動を聴いて!

この狂熱が去る前に
聖灰水曜日が来る前に