こんにちはさいママです
今回は、5月12日にラジオで放送された「子どもの肝炎」について、助産師岡田さんのお話をご紹介したいと思います。
本日は、最近聞くようになった「子どものウイルス性肝炎」についてお話しようと思います。
イギリス保健当局の発表で、ゴールデンウイークの前あたりから、子どものウイルス性肝炎が通常の件数よりも多く報告が上がっているということがわかりました。
5月1日時点では、
・アメリカ
・デンマーク
・アイルランド
・オランダ
・スペイン
などからの報告だけで合計228件にも上りました。
この全症例の90%の患者さんが入院をしなければいけない状態にあり、14%の患者さんが肝移植が必要だったということです。
残念ながら助からなかった症例も1例あったということで、世界的にも非常に注目されている問題です。
ウイルス性肝炎というのはその名の通り、ウイルスに感染することで肝臓に炎症が起きたり、発症して体に悪さをしたりする病気です。
肝炎ウイルスには主に5種類あります。
・A型肝炎ウイルス
感染経路:汚染された飲食物などを口から摂取すること
よく牡蠣にあたったなんて聞きますが、魚介類が感染経路になることが考えられます。
・B型肝炎ウイルス
感染経路:血液や体液の直接接触
・C型肝炎ウイルス
感染経路:血液や体液の直接接触
・D型肝炎ウイルス
・E型肝炎ウイルス
感染経路:汚染された飲食物などを口から摂取すること
特にシカやイノシシなどの野生動物の肉から感染することが特徴的
これ以外にも急性肝炎の原因には、
・薬物
・化学物質
・アルコールの過剰摂取
・特定の遺伝疾患
などがあります。
しかし、今回報告に上がっている子どもたちが発症した肝炎というのは、これらが原因ではない、つまり原因不明であることからさらに世界中でニュースになっているのです。
“アデノウイルス”が関係しているのではないかという説も言われています。
アデノウイルス
…感染すると鼻水や喉の痛みなどがある鼻炎や扁桃炎などの気道炎を発症し、夏に流行するプール熱や流行性角結膜炎の原因となるウイルス。
しかし、これまではプール熱や流行性角結膜炎に罹ったからといって肝移植が必要になったというケースはあまりなかったように思います。
仮にアデノウイルスが原因だったとしても、今回の子どもたちの間で広まっているウイルス性肝炎は肝移植が必要になるほど重篤な症状にまでなることから、「何か違うぞ?」となっているわけです。
さらに海外で報告された子どもの年齢は、生後1か月~16歳までと幅がることもわかっています。
そしてついに、日本国内でもこの子どもが発症するウイルス性肝炎の報告があったことで、さいママにもご相談が増えてきました。
今回の肝炎は「急性症状」と言って急に症状が出ます。
慢性化してしまうと肝臓が硬くなり通常の機能が果たせなくなる肝硬変や、肝硬変から肝がんが発生しまうこともあります。
ですが、多くは原因不明のウイルスによって症状の経過は異なってきます。
症状としては、
・咽頭痛
・発熱
・嘔吐
・下痢
などで、よくある風邪と似たような感じです。
ただ、風邪とは異なる特徴的な症状として、「黄疸」が急に出てきます。
黄疸は手の平などの皮膚や眼球の白目の部分に出たり、尿の色が濃くなることもあります。
ここまでお伝えすると、相談された多くママたちは新型コロナウイルスのこともあるし、症状も似ていることから困ってしまい不安になってしまいます。
しかし、今回の肝炎はウイルス性であると言われているので、生活する上での注意と予防は新型コロナウイルスと同様に行っていただきたいと思っています。
感染しないための予防策として、
・免疫力を高めておくこと
・手洗いうがい
・食品衛生を保つ(食中毒の増える時期になるので気をつける)
など、これまで新型コロナウイルスに感染しないために行ってきたことが、ウイルス性肝炎の予防策にもなるのではないかなと思いお伝えしています。
プール熱や流行性角結膜炎はこれから夏に向けて毎年流行する病気のひとつです。
新型コロナウイルスの感染者数が少しずつ減ってきたからだとか、コロナ禍の生活に慣れてきてしまったこともあり、うがい手洗いをこまめに丁寧にやらなくなってきてはいませんか?
さまざまな感染症に罹らないよう、もう一度気を引き締めて生活していきましょう。
最後に、ウイルス性肝炎に限らず、胃腸炎などでもお子さまが嘔吐すことがあるかと思いますが、その時の対処法についてお伝えししたいと思います。
突然嘔吐があると、ご家族の方は慌てて素手で処理をしてしまいがちなんですが、吐しゃ物から大人やごきょうだいに感染したり、そこからまた感染経路に繋がってしまいます。
これを防止するために、“使い捨て手袋”が役立ちます。
ドラッグストアや100円ショップでも販売されていますので、数セット準備してあると良いでしょう。
小さいお子さんがいるご家庭ですとおむつセットと一緒に置いておいたり、キッチンやトイレ、洗面所、リビング、寝室、玄関などお家に中の要所要所にあると、いざという時に慌てずに済むかなと思います。
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ニュースを見ると心配になってしまいますが必要以上に怖がらずに、これまでコロナ禍で続けてきた予防策を続けることが大事なんですね
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