「体外受精、今まで何回やったの?」
いまだに“的確な短い回答”を
持てていない質問がコレ
昨日、久々に聞かれたのだけど
「うーん、一部の処置は、50回くらいかなぁ」
とゴニョゴニョ濁してしまいました。。
秘密主義ではないので何でも答えたいけど
さて、不妊治療未経験の人に
どこから何を説明する
相手は気軽に聞いただけだから
細かい説明は要らなそうだし、
こちらも深刻な話にしたくない笑
一般的に体外(顕微)受精は
①採卵
②ふりかけまたは顕微で受精
③培養→ここで初期胚までか胚盤胞かに分かれ→新鮮胚か凍結かに分かれる
④移植
が1セットですよね。
けど、実際はそんなにバランス良くいかない。
いや、いく優等生は沢山いるとは思うのだけど。
極端な例では
注射で卵胞を10個以上育てて採卵・培養
凍結できた8個の移植だけを繰り返していくというパターンもあれば、
1回の採卵でとった卵が、どんな方法にせよ移植できる胚にならず採卵を繰り返すパターンもありますよね。
前者はとても恵まれていると思います。
「移植=すぐそこまで来ている希望」だから
わたしは完全に後者側
①〜③で止まりがちだと
もはや今が全体の中の「何回目」なのか
分からなくなってしまう感覚が、、
わたしのように、うまくいってもいかなくても
採り溜める目的で③までを繰り返す
ケースもあるでしょうし。
質問の意図として
「体外で妊娠できるか何回試したの?」
のニュアンスがあるだけに
移植回数とズレがあると、カウントむずい。
※保険診療は移植回数でカウントされるらしいけど、わたしは保険の対象ではないし、イレギュラーだらけなので、あくまで気分の問題なんですが。
話が少しそれますが、後者の
「(低AMHや他の理由で)採卵を繰り返す組」は、
費用負担やプレッシャーが
重くのしかかるパターンに
ハマってしまいがちなことを痛感します。
特に世知辛いと感じたポイントはココ。
✔︎1回の採卵数が1個でも10個でも、同料金であることが多い(わたしはたいてい1個)
※顕微費は卵子数で異なる場合もあるようだけど、1〜5個までは同料金のところが多そう
✔︎追加料金が発生した後で、振り出しに戻ることがある
※採卵までの注射などで10万強、採卵で20万強、顕微で5万くらい。正常受精すれば培養や諸々で15〜20万。それでも最後、そのたった1個の胚を凍結できない、という悲劇がそれなりの頻度で起きる(採卵回数を重ねる毎にリーズナブルになる仕組みのところもあるけど、多くない)。加算されないのは凍結費と保管料だけ
もちろん、クリニック側にとっては
卵子の数関係なく、同じ1回の工数・処置なので
この価格設定なのは理解できるのです。
けど・・・
1回50万強で8個の胚ができる人と
8個の胚を作るのに最低でも8回400万かかる人。
この差は大きい。
その上、採卵は痛いし
①の「まだ入口」感覚が強いので、
繰り返す側からすると
費用対効果が、、時間が、、、
と途方に暮れやすい
自分の心を守りながら治療を続けるために
個人的には3つ、心構えとして
気をつけようと思っています
✔︎妊娠できると信じる気持ちを持ち続ける。
✔︎痛みや苦痛に対して心を無にする、もしくは、ただのルーティンと捉えるイメトレをする。
✔︎使った費用は、プライスレスな投資をしたと考える。(あれが買えた、と物質換算しない)
・・・蛇足でした。
で、最初の質問に戻ると…
Q「体外受精、今まで何回やったの?」
A「延べ8年以上だから、たくさん!数えきれないな」
これが、正解な気がしてきました
※今日ランチした、元取り引き先の男性陣から。スイートピーの花言葉は「門出」とか。感謝
お読みいただき、ありがとうございました