最強列伝 元・宝塚 陥落編

今日は俺の弟子が主催の合コン。この男、何から何まで俺のパクリでけっこうおいしい思いをしている。もしかしたら今日本で2番目に合コン界のカリスマになってるかもしれない。

もちろん1番は俺だけどな。

まあ自分でカリスマなんて言っちまうと安っぽくなっちゃうけど仕方ねえけどな。

事実なんだから・・・。

さて話を本題に戻すとな、その弟子がセッティングしたのが元宝塚なんだよな。弟子はここんところ力をつけたからめったに俺を呼ばねえんだよ。さすがに俺が勝っちまうからな。そんなヤツがめずらしく声をかけたってことは結局そういう理由なんだよ。

つまりな、元・宝塚なんていうのは難関中の難関なんだよ。日本2位くらいが1人で挑んだところで敵はなかなかおちないってわけだ。

とはいえ俺だって芸能系はそんな性交、いや成功例は多くない。この手の相手はボクシングで言うところの世界戦のようなもんだ。メンバーは弟子に加え元プロ野球選手をそろえた。

そして事前打ち合わせをした。

合コン中のパスの回し方、ターゲットをかぶらせない事etc、わりと綿密に打ち合わせした。

2026分 26分遅れで元・宝塚チームはやってきた。ちなみに1人はさらに遅れている。

さすが宝塚!!「すいません、おくれました」すら言わず、席に着く背の高いガールズに軽くむかつきながら「何飲みます!?」といつもとテンションをかえクールに聞く俺。

まずは第1ラウンドは様子を見る事にする?

のっけから「好きなタイプは?」なんて軽薄に投げかける弟子を見ながら『まだまだだな…』と苦笑いする。

しかしなんだろね。元宝塚とやらの態度。

『世界の中心で私達が食べる』状態。

さすがの俺も、この戦いの結末には自信がなくなった。

「盛り上げ系」

「ゆるエロトーク」

「ミニゲーム」

「おしぼり芸」

「ほめ殺し」

ほとんど明確なリアクションのないまま過ぎてゆく。


-つづく-