重いからだを無理やり動かせてとりあえず家を出る準備をする 

手ぶらに気付く

奇跡的に 持っていかれなかった携帯電話2つ(個人、仕事用)だけだ。

こんな心もとない外出ははじめてだ。


いつもは誰に預けても 重た!何いれてるの?


とあきれられるくらいぎっしりつまった鞄が それごと盗まれたのだ。


もう何もないから仕方ない。


財布も現金もないけら持つものがないからなにもない。


家を出て鍵もなくしたことに再び気付く。


家の下の車を見て こいつの鍵もなくしたことに

落ち込む。


とりあえず嫁に連絡したら、玄関に自分の鍵をおいてあるから閉めて出ろとおこられる。


最後に 「いい加減にしいや 自分」と怒られる。


鍵をかけて駅へ向かった。


あーまだ酔うてるな


今日の営業は地獄だな


しかし、腹はくくれた。


やるしかない。


何もないのにせめて稼がないとね


半泣きで店にむかう。