知らないことは『恥』じゃない | 奏楽山西光寺BLOG

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浄土真宗本願寺派西光寺(奈良県香芝市関屋)は、早期から檀家制を廃止し、現在は門徒会で護持されています
環境問題へのささやかな取り組みとして超小型モビリティを導入
グランドピアノを常設し地域交流を意識した音楽イベントなども企画発信中

知らないことってたくさんありますよね。

知らないこと、知らなかったこと。

それは、それまでに『ご縁』がなかったから”知らなかった”だけであり、

決して恥ずかしいことではありません。

 

七月の定例法座では、数分間だけ仏事作法における【座布団】についてお話させていただきました。

お仏壇の前を考えるとき、座布団が必需品ではないこと。

↓別に無くてもいいのです↓

例えば、本願寺や別院の法要などで座布団を敷いてお勤めしている僧侶の姿はみかけないでしょう。

 

しかし、ご門徒宅に寄せていただきますと「まああててください」と座布団を敷いてくださっていることがほとんどなのです。

これは、施主様のご好意ですね。

 

ときには豪華な金襴の座布団だったりしてキラキラ

こういうのは、そこに座る人間に対してではなく、”み教えに対するお敬い”と私は解釈しています。

 

座布団には表や裏、差し向ける方向がありますね、というお話をさせていただきました。

これは仏事作法に限ったことではありませんが、日本人の生活様式の変化(畳文化の衰退)によって今後は「知るご縁」が減っていくのかも・・・仏事作法が最後の砦か?

 

下矢印座布団には縫い目の無い面が一面だけあります(座布団カバーは例外です)

 

残りは縫い目のある面ばかりです。

模様が紛らわしい場合は、手で触った感触でわかります。

 

座布団は縫い目の無い面をご本尊(お仏壇)のほうへ向けます。

 

しかし、柄物は表裏がはっきりしていますので、

縫い目の無いほうをご尊前に差し向けた場合でも、視覚的に↓こうなったらバツレッド

 

こちらがOK

これからも定例法座では、こういったワンポイント仏事作法を続けていきたいと思っています。

 

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仏事作法といえば、ここ数年前からでしょうか?

葬儀のお荘厳で”薔薇”をみかけるケースが増えました。

着座してご尊前にあらためて視線をむけ気付いたときの心中はガーン汗

もしかしたら「故人が好きだったから」「茎のトゲは切り取り処理を施している」

のかもわかりませんが、僕は紛らわしいのでやめたほうがいいと思います。

 

ほとけさまにお供えする花(仏華)としてふさわしくないトリオが、棘(トゲ)花・毒花・造花赤薔薇

薔薇は棘花とされていますピンク薔薇見た目に豪華だとかは関係ないのです。

極楽浄土をあらわすお荘厳に棘・毒・模造(偽物)はどうでしょうか?

 

裏を返せば、今生を歩む私たちの世界に棘・毒・模造(偽物)がある。

私の心に棘・毒・模造(偽物)がある。

 

こういった仏事お荘厳の基本について、黙認する僧侶がいるとすれば残念なことです。

物事の意味を今一度考えてみる必要がありそうですよ。

 

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七月定例法座では本年の盆施本をお配りさせていただきました。

7月15日が本来の盂蘭盆会、世間のお盆休みは8月15日でしょうか?

当山へのお盆参りの依頼はとても少ないですが、八月中旬までの法務のなかでもお配りさせていただく予定です。

 

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『ありのままでいいねん』

発行:奈良教区男女参画推進委員会

本日の午後は教区仏壮主催の同朋研修会に参加させていただきました。

『性的マイノリティを考える』ご講師:岩本千依師

10年ほど前にカナダのトロント仏教会(本願寺)を訪ねたときに、当時のゲイパレードを目の当たりにしたこともあったり、知友にLGBTがいたり、どちらかというと認識や配慮があるほうの人間だと自負していましたが、もしかしたら気づかないところで配慮が足りないことがあるのかもしれないことを痛感と反省。

LGBTの説明がわかりやすかったこと。

認識を深め考えるきっかけになったこと。

教区仏壮の研修会に対する視点が素晴らしいこと。

この日、西光寺からは2名のご門徒が参加。

総代のN様は教区仏壮の要職にもあり、研修会の司会進行をしてくださっていました。

ありがとうございましたお願い

 

釋俊彰ニコ