地域交流やご縁づくりを意識して、四年前からムジークフェストなら連携コンサート(広報一体の参加イベント)を開催させていただいております。
”お寺でジャズコンサート”などは、演っている寺院は(単独で)何十年も前からやっており、さほど珍しいことではありません。
浄土真宗のお寺は念仏道場であり”法話を聴聞する場所”ですが、本堂の巻障子を閉めると大広間になる構造です。
法座の余興として、紙芝居や寸劇、幻燈、舞踊・・・楽しみとしての共食(きょうしょく)もありました。
ともに集い、ともに笑い、ともに泣き、ともに哀しみ、ともに慶ぶ。そんな場ではないでしょうか。
日曜学校や保育園。時に子どもたちも遊び回り・・・地域の社交場でもありました。
仏教讃歌を歌ったり、落語など日本話芸のルーツはお寺にあります。
地域の文化的な発信地でもありました。
根本は変わらないけれど、西洋の文化が入ってきて、ときに、民謡がジャズになり、詩吟がオペラになる。
そういう役割としての原点回帰を意識した、地域交流とご縁づくりであります。
ご縁づくり=人寄せではなく、ターゲットも若者にしぼったものではありません。
人間ってどこかでつながってるんだな~不思議だな~ってことであります。
人と人のつながりは自分の都合ばっかりですが、一人では一日たりとも生きていけない。
お嫁さんにクルマで送ってもらって杖をついて来てくだっさった高齢のおばあちゃん・・・ジャズってなんやろ?よ~わからんけど間近で演奏聞いてわくわくした。何かいつもと違う一日だった。
こういうことがすばらしいと思いませんか?
或いは、演奏を聴いて「なんとなく翌日からまた一週間がんばれそう。」
小さいお子さんなんかは「かっこいい。楽器に興味が出た。」
こんな感想もうれしい。
前日6/2、お世話になっている調律師さんがかけつけてくださり入念にメンテナンスしていただきました。
西光寺の置きピアノは、実はプロのピアニストさんに大評判なのです。
お世話になっている大浦音楽教室を通じて、調律師さんに探し回ってもらった程度の良い中古です。
新し過ぎず古過ぎず。
本堂で阿弥陀さまと一緒に輝いています
当日、6/3開演直前にリハーサル。
それぞれに共演経験はあるものの、この組み合わせは”初”だとか。
さて、どんな化学反応がおこるのか?
山口武さんとはかれこれ15年ぐらい前からお見知りおきいただいている仲でしたが、まさか自坊に来てくださるとは。
そんなビッグネームのジャズメンであります。
勿論、東京からかけつけてくださったピアノの中島さんや、ベースの光岡さんも、Jazz好きの方で知らない方はおられないことでしょう。
大太鼓の合図で開場、喚鐘をもって開演。
おかげさまで今年も超満員。
公式サイトやガイドブックの広告効果+周辺地域やご門徒の口コミでしょうか?
西光寺の門徒さんは、総代・責役・教化団体の役員方をはじめ中心となる方々のノリがいいし、考え方がひらけておられます。
ですので、こういう取り組みが実現できるのです。
私一人では何もできません。
今回、初めてアンケート用紙を配らせていただきましたが、演奏に対する感想を読みながら私がワクワクしてしまいました(笑)
ご協力ありがとうございました。
改善点もふくめて今後の参考とさせていただきます。
立地を考えると、通りすがりの方はいないはず。。。
受付の児童や、お手伝いくださった西光寺めぐみ会女性役員さま方も含めて約110名のご参集。
周辺道路がせまく臨時駐車場も限られているのに、県内外からこれだけの方々が西光寺をめざして来てくださったことに感激しました。
来年もご縁が整えば開催させていただきます。
今年もたくさんのご来堂本当にありがとうございました
釋俊彰