仏華 | 奏楽山西光寺BLOG

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浄土真宗本願寺派西光寺(奈良県香芝市関屋)は、早期から檀家制を廃止し、現在は門徒会で護持されています
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グランドピアノを常設し地域交流を意識した音楽イベントなども企画発信中

法務の雑談で困った話を耳にしたので少しだけ。


なんでも、新聞に仏さまの花(仏壇のお荘厳の華)は造花でもいいと載っていたそうなんです。

「だから、今日から造花にしました。」とお仏壇に造花が生けられていました。




いったい何の?どこの?新聞なのか?、記事なのか?広告なのか?コラムなのか?、時間に追われていたので詳しくお聞きすることはできなかったのですが・・・


ちょっと失礼な書き方かもわかりませんが、読む側の解釈の間違いということもありえます。

同じ法話を聴聞して、解釈が真逆となり(自死とか差別とか)トラブルに発展した事例もよく聞きます。




しかし、本当にそんな新聞掲載記事があったとしても、お仏壇や仏事のことは各宗派の所属寺にたずねてください。




このインターネットなんかもそうですが、仏事に関して検索し、いろいろ調べられて、正しいサイトに行き着けばよいですが、

日本には十三宗五十六派の仏教宗派があり、すべて同じということはありませんし、

同じ宗派でも間違った記載があるかも知れないので、検索する側がすべてを鵜呑みにしないことが大切かと思われます。






さて、仏華ですが、


三具足のお荘厳とするならば、

お参りさせていただく、こちら側から見て、

前卓(まえじょく)の左側が正しい位置になります。


足(三本足)のある華瓶(かひん)の場合は、

一本のほうをこちら側に向けます←ココ間違いがいちばん多いのです!


意味としては、仏さま(阿弥陀さま)の大慈悲心をあらわすのが仏華(花)と云われています。



花の種類ですが、棘(トゲ)のある花、毒花、異臭をはなつ花、造花はなどは、ふさわしくありません。


薔薇とかイバラみたいなものは仏華でみかけませんよね?


いちばんよくある間違いは、彼岸花です。


ネーミングが仏教的だから仏さまにふさわしいと思われるのかもわかりませんが、毒花に分類されます。



兎に角、造花はふさわしくないので、生花が枯れてしまいないときは、無理に生けなくてもいいと思います。



それから、気張って商品化されている仏華を買ってこなくても、もしもお庭やプランターがあって、そこに一輪の花があるなら、それを生けられるとよいと思います。




釈 俊彰かお