2020年はファーウェイの5G時代か?【及川幸久−BREAKING−】2020/01/19

2020年がどういう時代になるのか、その1つの重要なポイントは、この5Gの時代になる。

この2020年、その主導権を握るのはファーウェイなのか、ということに関してアメリカは大変強い危機感を持っています。

これは、あのトランプ政権、またはアメリカの議会がもともと、トランプ政権になる前から、ファーウェイと言うのは、これはもう完全に中国のスパイ企業であると、ファーウェイの通信機と言うのは、まさに情報が中国に流れていくスパイのデバイスであるんだということをすでにつかんでいました。何年も前から。
 しかし、あのホワイトハウスの方が、オバマ政権であつたので、このファーウェイを禁止すると言う動きに、アメリカ政府が動かなかったわけです。しかし、トランプさんが大統領になって、やっとアメリカ政府自体が、ホワイトハウス自体がこのファーウェイを締め出すと言う動きになって、議会とホワイトハウスがアメリカの中で歩調合わせることができるようになったわけなんです。
そんな中で、アメリカと歩調合わせてくれないのが、実はアメリカの最も重要な同盟国であるイギリスなんですね。イギリスはどうも5G でファーウェイを採用するのではないかという動きになっています。
このことに関してですね、アメリカの議会の中で最も中国に対して批判的なこの方、
マルコ・ルビオ上院議員ですね。このマルコ・ルビオ上院議員が自らのTwitterで、「なぜイギリスは5Gでファーウェイを使うのか」と言うことを厳しく批判しています。
アメリカの議員の1人が他国の政府の方針に対して、こうやって厳しく批判するっていうのも、ちょっと日本では考えられないですね。日本で、日本の国会議員が他国の政府の方針に関して、特に対中国の方針に対して、こういうことを言うというのは想像できないんですが、アメリカではあるんです。特にこの人はそれをやってくれる人なんですけど

 そんな中でイギリスはこのファーウェイの5Gに関してどんな感じなのかと言うと、イギリスの諜報機関のMI5のトップがこういっています。「5Gにファーウェイを採用してもアメリカとのこの諜報機関の情報提供し合うファイブ・アイズに影響はしないだろう」と言ってるんですね。
 このファイブ・アイズというのは、このアメリカとイギリスがこの諜報機関同士で情報共有し合う、そういう仕組みなんですが、実際にはファイブなのでアメリカの中では特に「NSAアメリカ国家安全保障局」、このNSAと、それからイギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド各国の政府の中の通信を担当しているところです。諜報機関と言うのは通信を担当しているとこなんですよね。そこが協定を結んでるってことで英語ではファイブ・アイズと言われるわけですね。通信の協定なんですが実質上は諜報機関の機密情報を共有すると言うことで、このファイブ・アイズ自体が秘密にされていたんですが、ここ近年になって、こういう存在が表に出てきたと言うことなんです。
このファイブ・アイズで情報共有する以上は、このファーウェイを少なくともこの5カ国の間では使わないと言うことに、アメリカはもちろんしたいわけなんですが、この中でイギリスがどうも歩調合わせてくれないと言うのが、今の現状なんですです。
それに対してアメリカの上院は、マルコ・ルビオ以外の上院議員ですけど、「ファーウェイの5G機器を利用する国との情報共有を禁じる」と言う法案を出してきてます。まだ決まってないけどこういう法案を出しています。とにかくアメリカでは議会の方が、ファーウェイの5Gに限ったことじゃないんですけど、中国に対して非常に厳しい見方をしてます。
ファーウェイについてなんですけど去年の年末12月、ウォールストリートジャーナルが衝撃的な記事を出しました。それは「中国政府はこれまでファーウェイに日本円で言うと8兆円規模の支援をしてきたんだ」と、中身は補助金であったり、それから信用供与であったり、税制優遇措置であったり、それ以外にも金額では測れないような様々な優遇をずっとやってきたので、それが原因でこのファーウェイっていうのはあの小さな通信機器の会社だったのが、いきなり世界でトップの会社になってしまったと、言ってるんですが、それではなぜ、中国は8兆円も民間企業にお金を出して、世界トップにしたと言う事はそこには当然国家としての意思があったんですね。それは情報スパイと言うことであったわけです。
それはもう、明らかなんですが、しかしアメリカのメディアとか、アメリカの政界では明らかなんですが、イギリスとかヨーロッパでは実はそこまでの警戒感がまだないようなんですね。
それに対して5Gと言うのは、どうしてもファーウェイなんだと、ファーウェイが1番安くて品質も1番高いんだって言われてるんですが、実はそれは神話であって虚構であって事実ではないというのか最近言われています。というのは、ファーウェイが唯一の選択肢ではないんだと言うことなんですね。実際にはそんなに性能いいわけでもないし、ファーウェイ以外に他にないわけじゃなくて、他にノキアとか、いろいろ選択肢があるんだと
ファーウェイよりもっといい選択肢があるんだと言うことが最近言われています。
さらにはアメリカのトランプ大統領はもう5Gじゃなくて6Gを目指そうと6Gの開発を急ごうと言っています。6Gとは一体何なのか、わからないところがあるんですけど、1番イメージしやすいのがMicrosoftのHoloportation(ホロポーテーション)、あのスター・ウォーズの最初のエピソードスリーですね1番最初の公開したスター・ウォーズ。スター・ウォーズの中でレイア姫がホログラムで立体的に出てきて対話ができると言うシーンがありましたよね、あれです。あのスター・ウォーズの世界、あれが現実化するって事なんですね。どこか遠くにいる誰かとミーティングをするときに、画面上で顔を会わせて話すんではなくて、その遠くにいる人が今同じ場所に、自分と同じ場所にいるかのようにホログラムのような形で姿を現すんですね。その人が動き回る。その立体に現れたその人と会話ができるというのがホロポーテーションということで、もうすでにマイクロソフトが開発しています。この映像はたしかユーチューブなどにも出ているはずなんですけれど。
トランプ大統領は6Gを目指したほうがいいのではないかと言ってるんですね。5Gでは確かに、中国が相当世界中に手を回してしまったので、今回の問題はイギリスなんですけどイギリスだけではなくEUですねEUの各国はどうも5Gはファーウェイになりそうなんですね。あのドイツなんかまだはっきりとした態度を示してませんけども、多分イギリスがもうファーウェイを容認するってことになると、ドイツもどこもみんなそうなりそうと言う状況なわけです。それだけファーウェイ側も早くから5Gの営業はもう進んでいて、ヨーロッパだけじゃなくて、例えば中東何かのアメリカの同盟国でも軍備とかだったらアメリカの同盟国なのにこの5Gに関してもう中国の手が回っていてファーウェイを採用するって言うところがもうあってですね、アメリカの議会やホワイトハウスが政府がもうファーウェイの5Gを使うなと言うことをアメリカが言ってもそれには従わないと言うのが今の現状のようなのです。日本は一応日本の政府とか、オーストラリアとかはアメリカに同調することになっていますが、それ以外の国は意外とこのアメリカのファーウェイ排除の動きに合わせてくれてないんですね。実際にトランプ政権がこのファーウェイを使うなってことを世界に言い始めたのは1年前なので、まだ1年前なのでちょっと遅すぎたと言うのが言えるかもしれません。ただこのイギリスがどうするか、イギリスと言うのはこの1月末にEUを本当に離脱します。このEU離脱後のイギリスはなんといってもアメリカとの関係がとても重要になります。そんな時にこの5Gのファーウェイのことでアメリカと関係を悪くしていいのかと言う計算はあるはずなので、ジョンソン政権が最終的にどう判断するかと言うのは、注目されるところであります。この米中の貿易戦争っていうのは第一段階の調印が終わりましたが、本番はこれからだと言えるでしょう。
今日はここまでです。