イヌ用の服を製造している東京都江戸川区のオリジナルブランド「Egree(イーグリー)」が「ネコの術後服」を製作し、2月から区名産品ネットショップ「えどコレ!」で販売している。避妊手術などでの傷口を隠せる服はこれまでほとんどなく、早くも多くの注文が来ている。
江戸川区では、有名ブランド服の縫製業者など、繊維業を営む会社が多い。しかし、長引く不況や海外製品の流入で、厳しい経営が続いている。この状況を打破しようと、区内業者を中心に約80社が加盟する東京繊維業友会では平成22年、オリジナル商品の開発に着手。当時の業友会長、安川卓さん(67)らがイヌ用のペット服に取り組み、ブランド名を「Egree」に決めた。
Egreeにネコの術後服の製作を依頼したのは、ボランティアで飼い主のいないネコの減少対策を区内で行っている高橋理恵さんと林志津代さん=いずれも(44)。避妊・去勢手術後の傷口に当てたガーゼが、毛が生えてくると取れやすくなるため、傷口の保護に苦労していたからだった。
昨夏、正式に依頼を受けたEgreeでは、高橋さんらの意見を聞きながら、「ガーゼを付けたまま着せられる服」の試作品を何度も作製。伸縮する柔らかい素材を使うなど工夫を重ね、約半年で完成させた。高橋さんと林さんは「できあがった服をみて、感動した。これからは手術しても安心」と完成度の高さに感心したという。
区産業振興課によると、販売開始後これまでに、鹿児島県や岐阜県などから約40着の注文があった。安川さんは「正直、『売れたんだ』と驚いた。ネコは体が柔らかいので、服が緩いと脱げてしまい、開発には苦労した。作りの良さや素材には自信がある。Egreeの主力商品になればうれしい」と話している。
高橋さんによると、出来上がった服は皮膚病などにも対応できるという。術後服のサイズはS・M・Lの3つ。色はヘザーブルーとベージュの2つ。1着4410円。頭の術後用の帽子も1個1890円で売られている。
出典:MSN産経ニュース