桂ざこばさんのご冥福をお祈り致します | 西条昇教授の芸能史研究

西条昇教授の芸能史研究

エンタメ評論家で江戸川大学マスコミ学科教授の西条昇のエンタメな日々。浅草芸能コレクション、喜劇、ジャニーズ舞台、アイドル、お笑い、昭和レトロ、ブラジリアンダンスのランバダなどなど。

私が初めて桂ざこばさんを知ったのは、前名の桂朝丸時代に泉ピン子さんと共にレギュラー出演されていた日本テレビ系『ウィークエンダー』という番組でした。新聞の三面記事を詳しく解説・報告する番組で、ざこばさん独特のせっかち(関西弁で言う「いらち」)な口調で「〜なわけだ!」と下世話なニュースを熱っぽく語っていた姿には強烈なインパクトがありました。 1988年にざこばを襲名後は、師匠である桂米朝さんの端正な芸風とも、兄弟子の桂枝雀さんのデフォルメされた爆笑派の芸風とも異なる、独自の上方落語らしい上方落語の世界を築かれたと思います。 1992年にスタートした『ざこば・鶴瓶らくごのご』では、毎週、スタジオの観客から貰った3つのお題からその場で考えた三題噺で笑福亭鶴瓶さんと競い合う姿も忘れられません。 心よりご冥福をお祈り致します。