【西条昇の面子におけるヒーロー像の変遷研究】加藤清正の武将メンコ面子に見る子ども達のヒーロー像の変遷シリーズ。〈清正がいっぱい〉篇。様々な面子の中でも武将を描いた〝武者メンコ〟は、明治・大正・昭和と長きにわたって子ども達の間で人気を博してきた。主だった戦国武将の面子の中で、豊臣秀吉と並んで、とりわけ多くの種類を目にするのが加藤清正の物だ。文禄・慶長の役での虎退治伝説を描いた物や、〝賤ヶ岳の七本槍〟にふさわしく槍を手にした物、加藤十六将の一人である木村又蔵と共に描かれた物なども。その猛将ぶりが強さの象徴とされたのだろう。