【西条昇のエンタメ日記】東京オリンピック開会式の演出を見て | 西条昇教授の芸能史研究

西条昇教授の芸能史研究

エンタメ評論家で江戸川大学マスコミ学科教授の西条昇のエンタメな日々。浅草芸能コレクション、喜劇、ジャニーズ舞台、アイドル、お笑い、昭和レトロ、ブラジリアンダンスのランバダなどなど。

何かと注目された昨日の東京オリンピック開会式。
昨今のオリンピック開会式の演出と比べると、とりわけ印象に残るような箇所がなく、世界に誇れるようなパフォーマンスや仕掛けのアイディアも見られなかったように思う。
箱の移動パフォーマンスやタップダンスのくだり、海老蔵とジャズピアノのコラボのくだりなども、うーん、どうなの?…という感じ。
なだぎ武が扮するレポーターをはじめとするTVクルーの狂言廻し的な使い方や、オリンピック職員に扮した劇団ひとりが開会式演出をいたずらする映像などには、やはり〝小林賢太郎テイスト〟を強く感じさせた。
ピクトグラム50個をパントマイムで体現するパフォーマンスは嫌いではなかったけどね。
聖火の最終点火者が大坂なおみだったのは良いとしても、聖火点火の仕掛けのアイディアにもう一工夫欲しかったなあ。
僕としては、やはり前責任者である振付師・演出家のMIKIKO氏の演出を見てみたかったという思いが強く残った。
MIKIKO氏以外で、この人の演出による東京オリンピック開会式を見てみたかったなあと思うのは、嵐の松本潤くんだろうか。嵐のコンサート演出をずっと手掛けてきた松本潤くんは、旧・国立競技場でのイベント演出を誰よりも多く手掛けてきたという実績もあることだしね。