【西条昇の浅草オペラ史コレクション】大正期の観音劇場での原信子一座の歌劇名曲絵葉書 | 西条昇教授の芸能史研究

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エンタメ評論家で江戸川大学マスコミ学科教授の西条昇のエンタメな日々。浅草芸能コレクション、喜劇、ジャニーズ舞台、アイドル、お笑い、昭和レトロ、ブラジリアンダンスのランバダなどなど。

手元にある、大正7、8年の浅草・観音劇場での原信子一座の歌劇名曲絵葉書集。
この一座には若き日の田谷力三やエノケンの師匠の柳田貞一なども参加しており、演目の場面ごとに「信子のボッカチオ」「田谷のコンテイノ」などと出演者名と役名の書かれたイラストの下に、一曲づつ楽譜が載っている。
手元にあるのは、「南欧の詩人(ボッカチオ)」「靴直しクリスピノ」「マスコット(福の神)」などで、一つの演目ごとに4枚セットになっている。
浅草オペラの貴重な資料と言えるだろう。
南欧の詩人(ボッカチオ)の「フィアメッタのソロ」は田谷力三も得意にした浅草オペラの代表曲「恋はやさし野辺の花よ」で、「歌はトチチリチン」はエノケンも得意な「ベアトリ姐ちゃん」である。