29歳で没した湯浅喜久治が東横落語会と共に渋谷の東横ホールで企画製作していた東横寄席のプログラム。
舶来寄席とも言うべき、和洋の芸の名人を並べたバラエティー・ショーである。
ダークダックスの歌に始まり、上原真佐喜の社中による箏曲、雁玉・十郎の上方漫才、タンゴ、京舞に続き、森繁久彌の「いんちき」、ペギー葉山、中村八大、平岡精二クインテットらによるジャズがトリを取るという構成。
湯浅は何でも一流好みだったそうだが、美術は朝倉摂、音楽は中村八大、プログラムの表紙カットは木村荘八が担当している。
ホール落語における功績も大きいが、僕としては、湯浅のこうした仕事を見てみたかった。