【西条昇の喜劇日記】松戸市民会館での山田洋次監督の講演会 | 西条昇教授の芸能史研究

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エンタメ評論家で江戸川大学マスコミ学科教授の西条昇のエンタメな日々。浅草芸能コレクション、喜劇、ジャニーズ舞台、アイドル、お笑い、昭和レトロ、ブラジリアンダンスのランバダなどなど。

昨日は、松戸市民会館での松戸憲法記念日の集いの山田洋次監督の講演会へ。
1300人収容の会場は満員となり、入りきれなかった約200人の方は別室やロビーで同時中継を観賞するという盛況ぶり。
早めに行って、前から5列めの席を確保。
冒頭は、松戸シティフィルハーモニー管弦楽団が2曲、東葛合唱団はるかぜが加わって更に2曲を。
ここは、「男はつらいよ」の主題歌を演奏してもらいたかったな。
休憩を挟んで、山田監督が登壇し、「かあべえ」の一部を上映。3つの場面を抜粋したものだが、これだけでも泣けてくるね。
山田監督の講演では、渥美清さんに関するエピソードをたくさん聞くことができた。
また、寅さんシリーズの中で、寅が健康保険に入っていないというやりとりを作ったところ、当時の厚生省の人から山田監督に電話があり、「寅さんも、さくらさんの住所で申請すれば健康保険に入れるんです。寅さんみたいな方にも健康保険に入っていただくようにするのが私達の仕事なので、ぜひ、寅さんも健康保険に入ってください」と言われたという話も面白かった。
主催者は開会の挨拶で憲法9条に触れていたが、山田監督は9条に触れることはなく、生活保護などをはじめとする憲法25条について触れられていた。
この会では、21世紀寅さん研究会の長井さんが山田監督の控え室の担当をしていたのだが、21世紀寅さん研究会会長の小林聖さんが昨年に亡くなったことは山田監督に伝えられたかな。