【西条昇の浅草芸能日記】浅草六区 ゆめまち劇場での「ジル・ド・レ」 | 西条昇教授の芸能史研究

西条昇教授の芸能史研究

エンタメ評論家で江戸川大学マスコミ学科教授の西条昇のエンタメな日々。浅草芸能コレクション、喜劇、ジャニーズ舞台、アイドル、お笑い、昭和レトロ、ブラジリアンダンスのランバダなどなど。

今月17日の日曜は、まえ田食堂➡木馬亭の「浪曲  華の会」➡八ッ目鰻本舗ときて、次は、ROXの中にあるレストランシアター「浅草六区  ゆめまち劇場」へ。
この日の演目は時代劇パフォーマンスショー「ジル・ド・レ」である。
ゆめまち劇場では、これまで、「虎姫一座」や浅草ワハハ本舗「娯楽座」がロングラン公演を行ってきたが、「ジル・ド・レ」も2月で公演開始1周年を迎える。
この日は、日曜の夜の回で、雪も降ると言われていたため、観客の数は決して多くはなかったが、ほとんど常連ばかりのようで互いに挨拶し合ったりして、今回で2回目の僕にはアウェイ感が強かった。
こうした熱心なファンに支えられて公演が続いてきたのだろう。
脚本・演出はPaniCrewの中野智行氏。
戦国末期を舞台に、西洋から渡ってきた一本の妖刀をめぐり、豊臣秀吉、千利休、服部半蔵、豪姫、風魔小太郎、出雲阿国らが入り乱れて争奪戦を繰り広げていく。
出演者は一切言葉を話さず、「が~まるちょば」式に動作と「あー」とか「うー」とか「おー」とかだけで感情を表現するノンバーバル・パフォーマンス・ショーのスタイルになっている。
迫力ある殺陣あり、タップダンスあり、和太鼓あり、プロジェクション・マッピングを取り入れた演出あり、後半のショータイムにはポールダンスもある。
強いて言えば、笑いの部分が少し弱いかな。
常連ばかりの観客は楽屋落ち的なハプニングで爆笑していたが、ビキナーの僕には笑えないところが多かった。
今回の内容はエピソード1にあたり、続編バージョンも上演されている。