念仏第一の生活を送る。これが浄土宗の教えである。浄土宗で念仏と言えば「南無阿弥陀仏」と声に出して阿弥陀様の名前を唱える方法を指すことが多いが、これだけが念仏ではない。
 念仏とは文字通り仏様を念じることである。浄土宗では基本的に阿弥陀様を念じるが、場合によってはお釈迦様など他の仏様を念じることもある。念じる方法としては、仏様の説き明かした真理を思う「法身(ほっしん)」、仏様の姿や功徳を心の中で思い描く「観想(かんそう)」と、仏様の名前を唱える「称名(しょうみょう)」がある。浄土宗で主に行うのは称名念仏である。
 仏様や仏教を身近なものとして常に思う。その為に南無阿弥陀仏と唱え、阿弥陀様の導きを絶えず感じる。それが浄土宗の目指す念仏第一の生活、私達がより良く生きる為の方法である。