本日公開DCコミックスの最強女戦士ワンダーウーマン最新作「ワンダーウーマン1984」。

日本が最速公開に決まり、都内で一番最速の時間に観劇してきました。

 

 

ワンダーウーマン1984公式

 
 
2017年に第一作「ワンダーウーマン」が公開されてから3年。
第二作目となる「ワンダーウーマン1984」が本日公開されました。
コロナの影響で延期になり今年公開がなくなったアメコミ原作映画が多い中、ギリギリで公開されてまず
アメコミヲタクとしてはそれだけで嬉しいのに、日本が最速公開で嬉しいの連続!
 
さらに、ワンダーウーマン1984(以下WW 84)には「キングスマン:ゴールデン・サークル」で好きになった
ペドロ・パスカルさんがヴィランの”マクスウェル・ロード”を演じるということで楽しみにしていました。
 
キングスマンでも、ラスボス役で最後ミンチになってしまっていたので流石にミンチはなくても無残な死に方したらどうしよう…
それはそれで受け入れるけども…と思いながら映画館へ向かいました。
ここまでが才原の前日譚です。



ネタバレなしの感想はこちら









 

 

 

 

以下、ネタバレ有り。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

願いを一つ叶えるなら何を願いますか?

また、何が代償になると思いますか?

 

その代償を払えますか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

めちゃくちゃよかった!

 

 

誰も死なない!そして、誰も悪くない!いや、マクスウェルがかなり原因だから悪いんだけどw

そのマクスウェルも、息子を愛する心があったので改心出来た。

 

なかなか、最近のアメコミ映画で誰も死なずに敵が改心エンドっていうのがなくないですか?

 

捕まえて終わりとか、倒して終わりとかが多い中、会心の改心エンド!

 

もしかしたら、物足りないと思う方もいるかもしれませんが

ダイアナがこの世に本当は存在してはいけないはずのスティーブと本当の別れを受け入れ自分の弱さを克服し、真実の投げ縄を駆使し、マクスウェルの息子を愛する心を見つけ出し見せ改心するからこそ

ワンダーウーマン/ダイアナの真のヒーローになるのに説得力がある。

 

人は誰でも叶えたい願いがある。

それを簡単に叶えるには代償が必要。

代償をはらい、過去の自分を捨てるか過去の自分を受け入れ生きるか。

もちろん、どちらも人によって選ぶのは違う。

 

それが対照的なのがダイアナとバーバラ(チーター)。

バーバラは前の自分が嫌いだった。でも、願いが叶う石の力で前の自分とは正反対の能力を手に入れた。

代償は「バーバラの優しい心」。虐められていた彼女は自分が優しくても、人は自分を舐めて利用し笑い物にすると感じていたのでそれよりも今の方が幸せと思うのは当たり前のこと。

バーバラをヴィランにしたのは周りのせいでもある。でも、バーバラ自身も変わろうとしていなかった部分もある。

だから、とても共感するのはバーバラでした。

この力を失いたくないと思う気持ちも、前の惨めな自分に戻りたくないと思う気持ちも。

 

もちろんダイアナも悩み、自分の使命か仮初の生き返った恋人かを選ぶ。

究極の選択ですよね。ダイアナは二度も愛する人を失った訳で、本当は一度でよかったのに。

ワンダーウーマンがパワーだけでなく”精神”を強くするための試練だったのかな。

 

あと印象に残っているシーンは

「ワンダーウーマン」ではスティーブがダイアナにその当時の世の中を教えていたと思うのですが

「WW84」ではダイアナがスティーブに今の世の中を教えているシーン。

立場が逆になっているんですよね。

そこが洒落てていいんですよ。

 

そして、その時に服を選ぶシーンがあったと思うのですがそこでダイアナがスティーブにコーディネートしていたコーデで

スティーブの魂の仮宿だった男性とクリスマスに出会うシーンはなんだか感慨深かったです。

スティーブはそれを嫌がった。だから、もう彼はいない。しかし、目の前にいるのは少しだけど一緒にいた顔ではある訳で。

でも、その仮宿の彼に話しかける事ができたのはスティーブを生き返らそうとなんて思わないくらい

彼の死を受け入れて、乗り越えたという感じがしました。あくまで、個人的な意見ですが。

 

 

マクスウェルは可愛かった。いや、可愛くない?

思ってるより可愛かったんだが?

 

全てを嘘で塗り固めていたマクスウェル。すっからかんのオフィスにはびっくりでした。

「願いが一つ叶うならどうする?」「永遠に願い叶えるようにするー!」みたいな事考えるじゃないですか?

「卑怯やー!」ってなるやつ。

それをしたのが、マクスウェルなんですよね。

そういうの本当にしたらこうなるのかとw

妙に現実味あふれてて好きなんですよねw

 

 

今回の映画のテーマの中に、「表と裏。誰しも人からは見えない裏があり、それを隠して生きている。」というのがあるのかな

と感じました。ダイアナもバーバラもマクスウェルもあった。

 

ダイアナの代償は、自分の力

バーバラの代償は、優しい心

マクスウェルの代償は、息子

 

失う代償は、なくなれば本当の自分ではなくなったり自分が生きていけないもの。

バーバラだけ、自分ではわからないものだったから厄介だったんだろうな。

マクスウェルに至っては、願いで「息子を助けろ」って言えばよかったはずなのにそれすらもわからなくなるほど

息子を愛していた。そこがマクスウェルの最高な所なんですよね。

最後の息子を抱きしめて、自分のダメなところを認めるシーンは書いてる今も泣きそうなくらい

グッとくるものがありました。(劇場では泣いた。マスクが濡れた。)

 

マクスウェルは、息子に誇りに思って欲しいと思っていたからこその行動でもあるんだろうなと思っていて、

それがどんどんおかしな方向に向かったせいでその息子を失いかけた。

 

それが簡単に願いが叶う代償。

 

自分が払う代償はなんだろう。

バーバラ寄りの考えなので、払ってでも願い叶えたいなって思う。

まぁ、叶ってからではないと代償がわからないから難しいけど。

 

家族愛(息子)、人々への愛(守る能力)、他者への愛(優しさ)が代償になっているから、「愛」が代償なのかもしれない。

愛を叶えるのでなく、愛を奪うのかなと思ったり…

だから、文明が崩壊する。そんな印象を持ちました。

 

願いとは自己中心的な考えになると思うんですよ、誰しも。

だから、秩序が保たれず崩壊する。人々は他者への少しの思いやりがあるから崩壊せず、生きていける。

願いは叶えてもらいたいけど、代償が払える者だけ。

それが時間やお金なのが普通の世界なんですよね、きっと。

 

すごいいろんなことを考えさせられる、内容でした。

傷だらけのダイアナがスティーブを再び失う覚悟を決めるシーンは、悲しいとかではなく説明するのは難しいんですが

泣きました。愛する者を再び失うのはかなり辛いはず。世界を守るために。それを選択したダイアナが超かっこいいんですよね。

アメコミ映画に意味のない恋愛シーンはいらない派なのですが、今回のW W84に関しては超重要。

憎い演出です。スティーブがダイアナのあるべき立ち位置に導く姿がカッコ良かった。

スティーブに導かれたダイアナが、世界中の人やマクスウェルを導く姿は最高です。

 

 

めちゃくちゃ興奮したのは「インビジブル・ジェット」。

インビジブル・ジェットはコミックスでワンダーウーマンが飛行能力を持っていない時代に乗っていた飛行機。

どこが興奮したかというとそのシーンで、スティーブに空の飛び方を教わり、のちにスティーブという”インビジブル・ジェット”を失ったダイアナはスティーブの言葉を思い返し”飛行能力”を手に入れる。

その演出に感動しました。憎い演出だなぁと。

 

アクションは相変わらずすごい。

美しく迫力のあるアクションシーン。今回はチーターにボコボコにされたり怪我をしたりするのでそれはそれで強いだけじゃないのもかっこいい。

チーターも弱くなく、強い。

でも、願いを言ったせいで力を失っていたから銃にやられているだけで、強すぎやろ。

 

スティーブが消えるシーンはないけど、願いを取り消してスティーブがいなくなったんだとわかるのが

傷が癒えていくことによる演出もいい。

あ、いなくなったんだ。その代わり復活したんだ。みたいな。

いいよな、そういうの。

 

 

あとは、あの人の登場ですよね。

70年代テレビドラマのワンダーウーマン役のリンダ・カーターさん。

どこで登場かは、劇場で確認してください!

 

 

メインキャラが多くなく、わかりやすい構図でとても見やすい映画でした。

楽しみにしていた何倍も面白かったです。

2020年最後に見るのにふさわしい映画です!

 

 

 

皆さんは、願いを一つ叶えるならどうしますか?

また、何が代償になると思いますか?

その代償払えますか?

 

 

 

真実から目を背けず、受け入れて精進し、精一杯生きようと思う映画でした。