パーソナルカラーリスト
いきなりですが、パーソナルカラーリストの定義ってありません!
絶対に必要な資格も無いので、誰でも「パーソナルカラーリスト」を名乗れます!
やりたい人には良いかもしれないけれど、怖くないですか、これ…?
最近、SNSなどでおそらく無資格でパーソナルカラーリストやイメージコンサルタントをやっている人もよく見かけます。
しかも、フォロワーさんが万超えで、めちゃくちゃ人気の人も多い!
持ち前のセンスがあったり、魅せ方(写真、文字、編集)が上手な人に多いと思います。
あとは、SNSの活用や集客が上手だったり。
そういうアカウント、見てる分にはすごく楽しいですが、
「無資格の人にお金を払って、パーソナルカラー診断を任せられますか?」
というお話。
きっと、その人が発信するファッションセンスやコスメレビューが素敵で、 見ていて楽しい! 参考になる!
そういう理由からSNSをフォローして随時チェックされているのではないでしょうか?
そこは私も同じ気持ちです。
ただ、「お金を払ってパーソナルカラー診断を依頼できるか」は全く別の話です。
色彩検定と色彩学
色彩系の仕事をする人が持っておくべき資格
『文部科学省後援AFT色彩検定1級』
それプラス、その人がメインで取り扱っている色彩分野の専門的な資格。
(例えば、ファッション・環境・工業心理など)
私で言うなら、パーソナルカラーの資格です。
その分野の最上級の資格を持っている人の方が、安心してお申し込みできませんか?
最上級を取得する為には、それなりの学びが必要です。
= 資格を持っている人は、その分野の正しい知識があるということになります。
パーソナルカラー診断を依頼する場合は、是非パーソナルカラーリストの資格にも着目して下さい。
有資格者は、大抵プロフィールに保持資格を表記しています。
何も書いていない場合は、DMなどで確認してから診断お申し込みを検討しても良いくらいです。
ここでちょっと脱線します。
SNSのコスメレビュー
最近よく目にするSNSのコスメレビュー。
単なるコスメレビューなら執筆者の資格の有無に関わらず、購入の参考にしたりメイク写真・動画を目で見て楽しめます!
コスメレビューのみなら!!
ただし、そこにパーソナルカラーの説明が付随されているものは少々注意が必要です。
100%の信用で読まないで欲しいということです。
実は色彩のプロが見ると、色彩学が無い人のパーソナルカラー分類や色味の説明って一目瞭然です!
これはフォロワーさんの多さに関係なく。
どうしてそんなことを言うかというと、単純にコスメレビューや色の説明を見るだけならば、人気のアカウントや好きな人の記事を見て楽しめば良いのですが、 「色彩学が無いの人」のパソカラ分類を信じきってコスメ選びをすると、失敗する可能性もあるということです。
その人が、「こちらはブルベ夏向きです!」 と書いていても、 実はイエベ向きの場合もよくあります。
千差万別
また、同じシーズン(S/S/A/W)であっても、その人の肌には似合うけれど、あなたの肌には色が浮く場合もあるでしょう。
これは混色法が関係しています。
肌色が違うと発色が異なることを、混色の原理から予想しなければいけません。
混色法を無視すると、
「◯◯さんの唇では健康的な発色だったけれど、私の唇では青みが強すぎて不健康に見える」
などということが、当たり前に起こります。
だから、なんなら私のコスメ分類も参考程度にして下さい!
でもまぁ、色彩のプロなら、ブルベをイエベと間違ったり、色の三属性(色相・明度・彩度)を、間違うことはないでしょう。
コスメ現物の色を見て、対象とする肌に乗せた色(混色後の色)をだいたい予想できるので、個人的なパーソナルカラー診断をさせて頂いた場合は、似合う色を大きく外すことはありません。
これは、有資格者と無資格者の大きな違いだと個人的に思っています。
マンセルとは?
前述した通り、色彩検定1級を取得するには、膨大な色彩知識を頭に入れないといけないのですが、その中でも手こずるものの1つに『マンセル』があります。
例えば、真っ赤な完熟苺。
これは一般的に「苺の赤」という表現で、目にしなくてもだいたいどんな色か通じるのですが、 今、私が手に持っている赤い洋服を、電話口で「この赤い服が…」と言うと相手にどれだけ伝わるか・・・ ということです。
例えば、ワインレッドを想像する人も、シグナルレッドを想像する人もいるでしょう。
それ以外の赤も色々あります。
これを明確に伝えることができるのがマンセル値です。
簡潔に説明すると、マンセル値はその色を「数値化」した値です。
完熟苺の赤ならば、品種にもよりますが、だいたい5R4/8.5くらいですが、
スカーレット(緋色)になると、7R5/14くらいになります。
例えば、webデザイナーがホームページを作成する時に、クライアントから、
「イメージカラーは赤で!」
「このページだけは青で!」
「この見出しは黄色を使って!」
と言われると、
「どの赤?どの青?どの黄?」
と感じるのが本心です。
こうなると、お互い理解納得するまでに時間がかかるのですが(色味の修正も増えるでしょう)、例えばこれ、両者がマンセルを理解していて、最初からマンセル値で伝え合うとすごく早いということです。
かと言って、パーソナルカラー診断を依頼して、マンセル値で説明されることはまず無いです。
でも、マンセルを理解している有資格者が色を説明する方法と、マンセルを知らない無資格者が色を説明する方法は、歴然の差です!
色彩学がある人とない人の違いです。
まとめ
SNS発信は個人の自由です!
コスメレビューを主としている人気SNSユーザーは、個人の発信を楽しんでいます。
その人が、素晴らしいセンスや上手な魅せ方で人気になって大注目されているだけで、多少間違ったカラー分類をしても責任を問われることはありません。
だからこそ、読み手はそういう記事を全て鵜呑みにしないで欲しい。
適度に流す力を持って、SNS閲覧を楽しんで頂きたいと心から思います。
※本記事は、無資格でパーソナルカラーを発信している人を否定する記事ではありません!
私自身、無資格のカラーリストさんの記事が勉強になることもあります。
大量にコスメを買って、全部試して、綺麗に写真を撮って、見やすく編集。
それだけで尊敬ですし、自分にはできないことだらけで見ていて楽しいです!
今回伝えたかったのは、
色彩学がない人のパソカラ分類を100%信用しないで!
ということ。
ご自身が納得できる形でSNSを楽しみ、信頼できる人にカラー診断を依頼し沢山の素敵なカラーに触れて下さいね(^_-)