―私はまだ、この世界にいるのかな?
まだ、皆、私を見ていてくれているのかな?
第一章
私の劇症肝炎の症状が出たのは、小4の時だった。
「母さぁーん。頭痛いー、そしてだるいー。」
『馬鹿は風邪をひかない』というが、あれは絶対嘘である。
だって、学年一、馬鹿な私が風邪をひいたから・・・・。
「あらあら。それは困ったわねぇー。」
お気楽な母さんは私に対して、やっぱりお気楽に返してくる。
「だから、今日学校休んでいい?」
「頭痛薬飲んでいけば、どうにかなるから学校行きなさい。」
「えー。」
いつもなら「分かった」とあっさり言う私だが、今日は言う気がしない。
「んー。」
「悩まない!!!!」
「えー。じゃあ、いってきまーす。」
「いってらっしゃーい。」
母さんが玄関から笑顔で私を見送る。
ある意味怖い。
*
「はよー。」
「梓だー。おはよーう。」
「今日だるいわー。」
「大丈夫??何で休まなかったの?」
「まぁ、いろいろあって。」
「ふーん。」
友達は納得すると、私の後に来た友達一人一人に挨拶をし始めた。
―いつもなら私もするだけどなー。
今日はやる気がしないからやめておこう。
序章
あなたは劇症肝炎という病気名を聞いたことがありますか?
たぶん、殆どの人がそれを聞いて「何それ?」とか「知らない」と発するでしょう。
劇症肝炎というのは、幼い子供から年老いた人までなる病気で、この病気にかかってしまうと、80%の人が死ぬ恐ろしい病気―。
何で、ここで劇症肝炎という言葉を出すかって?
その答えはただ一つ。
私自身が劇症肝炎だから―。
*
