「脊柱管狭窄症」をテーマとして、これからシリーズで、坂井の考える「医療のかたち」をお示ししていこうと思っています。
おつきあいしていただければ、幸いです。

第一回目の今回は、症状が出始めて、どんな経過をたどっていくのか。そのあたりをみてみようと思います。

同じようなことは、あなたが近い将来に体験されることかもしれません。
あるいは、既に体験済みのことかもしれません。

では、はじまりィ、はじまりィ!
〜〜〜〜
近頃、体調が変だなと感じることが出てきました。

というのも、10分くらい歩いていると、左のお尻からふとももの後ろ側に痛みを感じるようになりました。特に何があったわけでもありません。

特につらい時は、痛みが強くて、その場にうずくまりたくなります。しかし、そんな日ばかりではありません。10分はおろか、30分近くでも歩ける日もあります。

痛みが強いのは、雨降りの前の日や、いろいろ疲れがたまってきて、ちょっと休みたいと思う時などが多いように感じています。

痛みを感じはじめて、1ヶ月ほど経ちます。はじめは、そのうち治るだろうと思っていました。しかし、痛みが一向に変わらないので、ちょっと心配になってきました。何かおかしな病気にでもなっていないだろうか?と、近くの病院の整形外科を受診しました。

受診しますと、すぐにレントゲンとMRI検査を受けるように言われました。
その結果を、担当の整形外科の医師が説明してくれました。
私の腰椎MRIの写真を掛けて、先生は言われました。


「この白く映っているのが、脚の方にいく神経の入っている容れ物です。ここのところで(とペンでさして)、何箇所も狭くなっているのがわかりますか?正常では、ここはまっすぐです」

要するに、私の脊柱(背骨のこと)は、腰のところで神経が圧迫されているとのこと。そのために、歩いているうちに、だんだんとお尻やふとももに痛みが出てくるという説明でした。

「どうしたら治りますか?」と、お尋ねしました。

そのお答えは、当面、痛み止めを出します。そして、しばらく、リハビリに通ってください。ホットパックなどで腰を温めることと、腰のけん引を続けていきましょう。それで良くならなければ、神経ブロックという注射をします。
それでも良くならなければ、手術するしかありませんね。
というものでした。

「手術をしなければならないかも」という宣告に、びっくりすると同時に、不安な気持ちがこみ上げてきました。

「大変なことが起きてしまった」
「どうしよう」
そんな感情が湧き上がってくる一方で、「冷静に、冷静に」と自分の心を落ちつかせる気持ちもありました。

この日は、先生の言われるがままに、リハビリを受けて、痛み止めの処方箋をもらって帰ってきました。
リハビリを受けても、特に変わった感じはありません。「これで、ホントに良くなるだろうか?」というのが、正直な気持ちです。

痛み止めを飲みますと、確かに、ある程度は楽になります。でも、「これをいつまで続けるのだろう?」という疑問も生まれます。

私が一番、腑に落ちなかったことは、「痛みの原因」についてです。

私のMRIを見せていただいた時には、大変なことが起きている!と、動揺してしまいました。
でも、家でゆっくり考えていると、ある疑問が浮かんできました。

MRIに映っているように、確かに神経は圧迫されているのかもしれません。でも、これって、常に同じように圧迫されているはずです。

一方で、痛みの方は、日によって、とてもつらい場合と、そうでもなく、このまま治るんじゃなかろうかと、期待してしまう日が繰り返されています。

これって、ちょっと変じゃない???

神経の圧迫は、神経の容れ物の骨が狭くなっているからだという説明だった。だったらいつも同じはずよね?
でも、私の痛みはいろいろ変わる。
神経の圧迫が本当に原因だったら、痛みも常に同じはず。

原因が常に同じ状態なのに、結果がコロコロ変わるって、おかしい。これって、理屈に合わないわね?

第一、狭くなっている骨の変化って、すぐにできたものではないと、先生も言われていた。そうだとすると、以前から神経の圧迫はあったことになる。なぜ今、痛みが出はじめたの?
これも、おかしい。

次の診察日に、先生に質問してみようと思います。
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今日は、このあたりにしておきましょう。
この方の疑問を、あなたはどう思われますか?

腰から脚にかけての痛みの原因は、果して腰椎での神経の圧迫でしょうか?
それとも、別の何かでしょうか?

それは、次回以降のお楽しみにしておきましょう。
ここまで読んでいただいて、ありがとうございます。

答を早く知りたい方は、拙著「『体を温める』とすべての痛みが消える」(マキノ出版)をお読みくださいね。