アメリカのゴルフフィットネスの資格であるTPI

では、ジュニアゴルファーのフィジカルの指導方法について

こう教えます。


フィジカルは

最初にアスリートにしろ!

その次にゴルファーに仕上げろ!


つまりフィジカルの世界では、ジュニアのうちから

ゴルフ専用の体に作ろうとすると、傷害の発生や

ポテンシャルの低下など考えられるため、

まずはどんな競技をやってもトップになれるような

体力、神経伝達能力などを作ってから、

ゴルフ専門の体力を養成していくということです。


子供のうちはいろいろなスポーツを

経験しておいた方がいいというのと同義語です。




さてさて、今度は別の角度で、精神性についてです。

ゴルフという、自分が自分の審判をしなくてはいけない

高い精神性が求められる競技においての、

ジュニアの養成の方法論についての持論です。


精神性は

最初にゴルファーにしろ!

その次に競技者に仕上げろ!


数年前にはジュニア出身の若手プロが

試合でスコアの改ざんをして、5年間の出場停止や

女子では10年間の出場停止になっています。


ジュニアの試合でも、色々なうわさが出ています。

単なるうわさだけの場合もあるでしょうし、

実態が伴う場合もあるかもしれません汗


世界で活躍する日本人トッププロでも、

グリーン上でボールが動いたのに

申告しなかったとか、色々と叩かれたりします。



ジュニアは最初はゴルフという遊びに触れて、

楽しさを感じることが一番だと思っています。

楽しくてもっとやりたいとなったら、

今度はゴルファーとしての矜持を教える段階だと思います。


ゴルフは多分、唯一の審判のいない五輪競技。

自分で自分を判断する高い精神性が必要とされます。


ルールブックの最初に、ズルをするゴルファーはいないという

前提で成り立っていると書かれています。

つまりずるをする人はゴルフをしちゃいけないんですね・・むっ


ゴルフをするのであれば、最初にここを教えこむ

べきなのです。


スコアは悪くてもズルをしない、ルールを順守する、

周りの人に気を配れる。こうしたことができる人を

「ゴルファー」と呼びます。

※フィジカルで出てきたゴルファーとは意味が違います。


スコアはごまかす、ルールは無視する、他人のことはお構いなし。

これは「ゴルファー」ではなく、単にゴルフ場で自分勝手に

あそんでいる人ですパンチ!


ジュニアを育てるときに、「楽しい」から、「ゴルファーになる」を

飛ばして「競技者」になってしまうと、スコアを改ざんしたり

ルールをごまかしたりする競技者になってしまいます。


①ゴルフが楽しい、好き! 


       ↓


②ゴルファーになる


       ↓


③競技者になる



この「ゴルファーになる」教育って、

特に重要だと思うんです。

「三つ子の魂100まで」

なるべく小さいうちに指導するべきなのです。


親の教育という人もいるかもしれませんが、

それもあると思いますがそれがすべてではないと思います。

自分が小学校のスポーツや中学部活でしてきた

競技の中での判断って、やっぱり監督コーチ

競技仲間、あこがれての選手の行動や言葉からの

影響が大きかったです。


自分は早くから親に反発していたからかな?べーっだ!


そうしたものからの影響で

俺はこうプレーするという矜持がありました。

親に何を言われてもそれよりも、

俺はあこがれのOOみたいにこういうプレーヤーになるんだ!

というものの方が強かった。


もちろん、「ズルをしてでも勝て!」という教育を

されていたら、いくら誰が何を

言っても無駄かもしれませんが、そんな親も

少ないんじゃないでしょうか。


ようは良かれと思って子供を応援、叱咤激励しているだけで、

「ゴルファーになる」という段階を経る必要があるということを

認識していないからこその事故だと思うのですべーっだ!


ジュニアゴルフー向けに、しっかりとした

「ゴルファーになるための教育」が必要だと

最近感じています。


結局メジャーチャンピオンになりましたけど、

まだメジャー未勝利の時に、優勝争いの中で、

ボールが動いたと申告したダスティン・ジョンソン。

かっこいいですね、まさにゴルファーです。


でもきっと本人にそういったら、

何言っているんだ当たり前だろう、と言うでしょう。

チャンピオンにふさわしい精神性です。

だからチャンピオンになれたのでしょう。


さて、仮に優勝争いしていて、ごまかした選手がいたとしたら、

そんな選手はチャンピオンとしてふさわしいでしょうか?

そんな選手が勝てるでしょうか?


ごまかすということは、心に闇を抱えます。

その闇はきっとショットをぶれさせ、

パターを持つ手を震えさせ、ごまかした打数以上の

マイナスとなって帰ってくるに違いありません。


もし、「ゴルフが好き」 から 「競技者」になってしまって、

まだ「ゴルファー」になれていないのであれば、チャンピオンになるために

必要なのは、パッティングの能力でも、メンタルでもなく、

これかもしれません。

仮に卓越した技術で勝ってしまっても、真のチャンピオンではない。



ゴルフが上手かったので、腫物を触るように

なぁなぁに済ませてきた、世界に出してしまった

周りの大人たちが一番いけないのかもしれない。

結局後で選手が苦しむことになる。


球聖ボビー・ジョーンズもジュニアの頃は

マナーのひどい選手だったそうですね。


なるべく早い段階で修正してあげることで

傷は浅くなる。プロになってからだと

その代償はあまりにも大きい。