BEN FOLDS ADDS MUSIC AND MELODY TO NICK HORNBY'S WORDS  

~LONELY AVENUE~  2010

 

 

 

 

2月24日(日)10:00

烏岳下山後は道の駅『飯高』に併設の『飯高の湯』で山の汗と花粉を落とします。

まったく今日は雨上がりの後だけに強烈ですわ。

ひいっくしょい!。

 

 

 

入泉料760円がJAF割引で660円。

きょうびこの値段は安いですね。

むかしよくあった獄門台みたいなスチームサウナもあってなかなかよいお風呂でした。

 

 

 

館内には飯高町周辺のみどころやウォーキングコースの地図がベタベタ貼ってあります。

せっかくだからちょっと行ってみましょう。

 

 

 

まずは北畠具教卿の首塚です。

四国司のひとつ、伊勢国司で南北朝から続く名門大名。

塚原卜伝から一の太刀を授かり、上泉信綱や柳生宗厳とも親交があったという兵法の達者でもありました。

 

 

 

一時期は伊勢の国で相当な勢いがありましたが、織田信長に家を乗っ取られ、奮闘むなしく最後は一族皆殺しにされてしまいます。

 

 

 

その墓とされているのがこの御所尾山の首塚です。

 

 

 

殉死者の名前と戒名が記されているようです。

 

 

 

故伊勢国司前中納言正三位源具教之元墓。

名門意識の強い家柄だけに、新興の織田家に滅ぼされたのはさぞ無念であったことでしょう。

 

 

 

20kmほど奈良方面へ走って『波瀬駅』に到着。

 

 

 

2008年に閉校となった波瀬小学校です。

オランダ製のカリヨンが鳴る美しい白亜の洋風校舎。

現在は『波瀬ゆり館』と言う地域施設になっています。

 

 

 

昭和50年までは中学校だったようですね。

人口が減って小学校と統合するも、過疎化の波避けがたく廃校になったということのようです。

 

 

 

陶芸空間『虹の泉』

横を通るたびになんじゃこりゃと思ってた場所ですが、地元の陶芸家東健次さんが地域の支援を受けて、無くなる73歳までに38年の歳月をかけておひとりで作り上げた巨大空間です。

現在冬季休館中。

 

 

 

波瀬植物園も休園中。

樹木・山野草・名石などを配置した植物園で、地元で林業を営む田中氏が経営しておられます。さきほどの陶芸空間も田中氏が敷地を無償で提供しているそうです。

 

 

 

他所様の敷地かもしれないのですが通していただき、櫛田川の小さな橋を渡ります。

 

 

 

この波瀬は往古、和歌山街道の要衝として本陣の置かれた宿場町であったのです。

 

 

 

今は松阪市は三重県に属しますが、江戸時代は紀州徳川分家の松坂藩でした。

この和歌山街道は、一部が伊勢本街道と重複する東西交通の重要ルートであり、紀州公の参勤交代の道でもあったのです。

 

 

 

本陣です。

櫛田川の河岸段丘にへばり付くように街道があります。

 

 

 

街道歩きを趣味にしている人か歴史好きの人でないとなかなか訪れることはないかもしれません。

 

 

 

波瀬神社の敷地から本陣の裏を覗きます。

もちろんどなたかがお住まいです。

お殿様が泊まったところだから、部屋ごとに後架が作られていたり、中庭にはお白州があったそうです。

 

 

 

距奈良縣界六粁壱〇九

昭和三年三月 三重縣

 

奈良県境まで6キロと109メートルでしょうか?。

私の教養レベルではようわからんわ。

 

 

 

地図には地蔵寺と言うお寺も記載されていたので来てみます。

北畠氏の家臣が父母菩提のために創建し、地蔵菩薩を本尊とした・・・、お寺らしいですが、由来の掲示板などはなにもありませんでした。

一人でお墓参りに来ている女性がいました。

檀家さんには大事なお寺です。

 

 

 

それにしてもさみしいところ。

さきほどの小学校が閉校したのは平成3年。

33年前の子供らの声。

 

 

 

ハワイのモーニングを調べてみましたがわかりませんでした。

燕尾服の需要があったと言うことです。

 

 

 

従誅露軍航清国転戦各地明治三十八年三月七日

奉天之戦向李舘堡艇身奮闘遂中敵丸而斃

 

でしょうか?。

日露戦没者のこういった顕彰碑は、大抵は戦死者の祖父によって建てられたと聞きます。跡継ぎを戦争に取られた家族の無念が伝わってくるようです。

 

 

 

ああ、疲れた。

お昼を回ったし高見峠の昨日の雪もそろそろ溶けているころでしょう。

香肌イレブンは今年中にやっつけることにして今回はこれで帰りましょう。

 

 

 

 

 

本街道一戸も開かず冴返る

 

のこされし甍の競ふ春の泥

 

連翹や山の影差す六地蔵

 

 

おそまつさまでございました。