母性愛とか恋愛はホルモンの働きによって、突き動かされる行為です。

 分娩中、大量のオキシトシンというホルモンが体内で放出され、母親は生まれてくる赤ちゃんと深い愛情で結ばれます。

 また、授乳中には母親と赤ちゃんとが相互に作用しあい、母子ともにオキシトシンが大量に分泌されることで、お互いの絆をさらに深いものにしていきます。

オキシトシンは別名、「愛着ホルモン」とか「絆ホルモン」とも言われます。

 恋愛もPEA(フェニルエチルアミン)というホルモンによって、一目ぼれ、恋患い、恋やつれなどの現象を引き起こされます。

 フェニルエチルアミンは間脳の脳下垂体から分泌されて、脳内で性的興奮と快感に直接関係する神経伝達物質として機能します。

 しかし、これらのホルモン物質は永久に続くわけではありません。

 早ければ1年、遅くとも3年くらいしか放出は続きません。

 このホルモンからくる愛だけだと、ホルモンの放出がなくなると、母子の間では育児放棄になるかもしれませんし、恋愛であれば浮気や音信不通になってしまうかもしれません。

 多くの場合、そうならないのは「つながりを意識する愛」によって結ばれるからです。

 家族とのつながりを意識すれば家族愛が、国を意識すれば愛国心が生まれます。

 しかし、そのように限定されたものだけのつながりの愛は、それ以外のものに対して問題を起こす要因にもなります。

 国家間の争い・戦争、民族戦争、宗教戦争など、自分がつながりを持つものだけを愛し、それ以外のものに愛を示すことが出来ないことになりやすいのです。
 
 今の世界の状況はこの段階なんです。

 国家の壁、民族の壁、宗教の壁を越えた、全人類とのつながりを意識する愛が、この地球を平和な星にすることの出来る唯一の方法です。

 さらに進んで、この地球上の命あるものとのつながりを意識して、植物、動物への愛が生まれます。

 地球上の生命を創造してくださった創造者、宇宙人エロヒムとのつながりを意識して、創造者エロヒムへの感謝の念が湧き上がります。

 身体は無限の過去から存在する地球のちり(元素)から構成されていることを意識し、その地球は太陽系の一部であり、太陽系は銀河系の一部であり、銀河系は無限に広がる宇宙の一部であり、結局、自分は無限の宇宙と繋がっていることを意識し、無限を構成する一部であることを意識することによって究極の安らぎを感じられることになります。

 どこまでのつながりを意識できるかによって、その人の愛の深さ・レベルが決まることになります。

 家族愛にとどまることなく、愛国心にとどまることなく、民族愛にとどまることなく、宗教愛にとどまることなく、少なくとも人類愛や生命愛のレベルを目指したいですね。

 究極的には無限とのつながり・無限との調和をめざしましょう。


「愛こそが地球上で最も欠けているものです」(ラエル)
<「マイトレーヤ」(ラエル著、無限堂出版)8頁「愛は常に意識から生まれる」より>

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