この映画CMを見て、「これは大木先生を誘って、観に行くべき映画
じゃないのかぁ」とピーンときた映画である。
だんな様を失ったばかりの先生にはまだ刺激が強いかなぁと
逡巡しているうちに結局、上映期間が終わっちゃったのである。
今考えれば、あの時無理クリでも誘っておけばよかったと後悔…。
『Hereafter』 直訳すると「ここから後」。つまり「未来」っつーことかな?
霊媒師をマット・デイモンが演じ、臨死体験をした女性ニュースキャスター
(見たことない女優)、不慮の事故で兄を失った一卵性双生児の男の子
(これまた見たことない子役)、この3人がシンクロして、話が進んでいく。
『シックス・センス』のような死後の世界と現実との狭間で展開していく
スピリチュアルな映画で、きっと心に沁みるような感動作なんだろうと
大いに期待しちゃったんだ、さよさよは。
監督がクリント・イーストウッドだっつーことに重きを置かなかったのが敗因。
死を通じて、尚、今生きていることの意味、意義を問いかけるっていうような
ことなんだろうと思う、この映画の主題は。
スピリチュアルな感動作だと勝手に思い込んで観ちゃったもんだから、
さよさよとしては、かなり期待はずれの映画だった。
えっ?って感じ。
霊媒師役のマット・デイモンたら、結構老けちゃった感が強かった。
でも実際に、正真正銘の霊媒師って、いるのかな?
疑い深く、唯物主義のさよさよとしては、胡散臭さプンプンで信用できない。
そして祖父のことを思い出した。オババの父である。
祖父は唯物主義の仏壇屋という、かなり奇天烈な人物である。
精神主義の産物である仏壇を唯物主義者が作るっていうんだから
かなり滑稽な図である。
その祖父が日本三大霊山の恐山へ団体旅行に行った時のこと。
恐山の『イタコの口寄せ』っていうのが観光のメインだったらしく、
同行の皆が、イタコさんに亡くなった親類、縁者を呼び寄せてもらって
いたらしいが、全く信じていない祖父は列に加わらなかった、最初は。
しかし、いたずらが大好きでもある祖父、何を思ったか、イタコさんに
口寄せをしてもらったらしい。
「どこどこの○○さんをお願いします」と頼むと、イタコさんは神妙に
口寄せを始め、突如、祖父がとリクエストした御仁がイタコの身体を
借りて降臨。
「あんた、○○さんかね?」と訊くと、「そうだ」と言う。
そして祖父は、イタコさんに質問攻め。
かなり具体的で突っ込んだ質問だったらしい。
しかし敵もさるもの。田中角栄みたいに「覚えてない」とか大平正芳
みたいに「あ~、う~」とか、うまくはぐらかされてしまったそうだ。
移動のバスの中で。祖母が「どこどこの○○さんって誰だね?」と
尋ねると、「そんなヤツァ、オラも知らねぇよ」とシレっと答えたそうだ。
役者やのぉ…。
そんな祖父の逸話を思い出させてくれた映画『Hereafter』であった。
