吉川です。

僕は、本当に色々なことをやってきた。若さが故のヤンチャも無茶も、今となっては可愛い。
しかしそんな僕を見かねて、一年半前に両親は僕を実家に強制送還し、親の管理下で大学を卒業させる計画に至った。

しかし、僕は大学生をまるでちゃんと、やらなかった。いつの日からか、親と話すことは一切なくなり、もう勝手にしろ、お前のことなど知らないという日々が続いた。

久しぶりに連休の続いてた僕は、2階の部屋でいつも通り酒を飲んでいた。外でバイクの音が聞こえる。親父が帰ってきた。ただ、僕には関係ない。しかし、コナン(実家にいるトイプードルの盲目のワンコ)が鳴いている、そして階段で、ワンワンと俺を呼んでいることもわかった。
これは後に分かったことだが、親父が僕と話したいということを、コナンに漏らしていたようだった。犬のくせに、変に言葉が理解できるやつだ。

僕は愛犬コナンに呼ばれたらしゃーないと、仕方なく階段を降りた。コナンに誘導されながら、両親の前に立った。父親は言った。
「散歩でもしようかと」

そして、僕は母、父、コナンと散歩をしていた。
親父から、「もう勝手にしろ、何をしてもいいが、家を出てくれ」と道中で言われた。
複雑な雰囲気の散歩だ、コナンはキャーキャーと聞いたこともない鳴き声をだした。
母親は、ただ下を向いていた。
そんな最中、僕はこう返した。
「ここまで、25年間、面倒をみてくれてありがとう。ただ、息子と飲む最期の酒かもね、付き合ってくれよ」とコンビニに寄って、缶チューハイを一本ずつ用意した。
そして、会話をした。
その時に、あまりに重い話になったためか、母が口を開いた。
「月ってさ、大きいよね。でも、その周りにある星も輝いてる、あれらってどっちが地球に近くあるんだろうね?」

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ロマンチックなことを言ってるのか、果たして何を言おうとしてるのかまるで理解できないが、これによって、僕と親父は大笑い。

親のフラストレーションとやらも、手厚く育ててきたという感触があるから爆発寸前なのだろう。でも、自分の決めた道で生き方で認めてもらえるように頑張っていく。

そして、ちゃんと初任給で何か親孝行をしようって、いい話でしょ!!