短編小説 街影12 | SAGGAのブログ -LIFE IS FULL OF DRAMA-

短編小説 街影12



地獄の門が怪しい紫色の光に包まれ

アダムとエヴァが互いの顔を背けた

ヘラクレスは項垂れ

地響きの様な轟音がこだます


ゴゴゴゴ ゴゴゴゴ

そしてゆっくりと門が開きだした

赤い炎の中に

何万という痩せた真っ黒な人々がうごめき

苦しそうにあえぎながら

おいでおいでと俺を中に引き入れる

そのくせ皆門の外に出ようと必死な表情で歯をむき出しにしながら炎を掻き分けるも 何か物凄い力で中に引っ張られていく

体がゆう事を利かない

ただゆっくりと炎の中に引きづりこまれた

ケケケ

ゲゲゲ

誰かの笑い声とも 嘆きとも分からない声が聞こえる

アハア

フフフ

誘うような女の声も聞こえる

ウッウッ

アアア、

誰かが泣いてる


阿鼻叫喚がこだましている

グアルルル
グアルルル
グアルルル

蒼白く光る銀髪が全身を覆っている獣

頭が三つ 体長はゆうに20mを越えている

牙を剥き出して逃げ惑う人々を片っ端から その牙で八つ裂きにしている

別の口からは炎が

また別の口からは吹雪が


やつが現れた

ケルベロス

そいつは俺を見るや否や


つづく