NY LIFE STORY-GHETTO TRAIN-
雨が人肌恋しさをさらに増す日曜の夜
こんな夜は
まあ聞いてくれ
俺が住む町、底をとおるいつもの電車
そう
俺のブログに毎回おかしなネタを提供してくれる南武線
かなりゲトーな電車だが、
NYの電車もかなり面白い
ウィスキー片手に一杯付き合ってくれ
NY LIFE STORY-GHETTO TRAIN-
ジャンル:小説
日本の地下鉄は乗り心地、時間の正確さともに私は世界一だと思っている。
世界中どこをみてもこれほど人々がくつろげる電車はないだろう。
時間に正確で目的地にしっかり着ける、それが当たり前だと思っている日本人にはきっとニューヨークの地下鉄は到底ありえないものに映るだろう。
まずニューヨーク市内の地下鉄はMTRと呼ばれ、一回の乗車賃が私がいたころは2ドル。それさえ払えば、一駅だろうが100駅だろうがどこにでも行ける。7ドル払えば一日乗車券をもらえたほど安かった。
日本のように紙の切符ではなく薄いプラスチック製のカードだ。
SUICAのようにカード内にお金をチャージすることもできる。
しかし、定期券タイプになると見た目は同じだが、一回カードを改札機に通してしまうと、15分は使えなくなる。
きっと同じカードで何人もただで乗せるのを防止するためだろうが、誤って違う行き先のホームに入ってしまったら、やむやむ駅員に頭をさげどうにか正しいホームに入れてもらうしかない。
自動改札機も日本のようにやさしい感じではなく、鉄製のバーが行く手を阻み、カードを通し、自分の腰で押してなかに入る。よくデズニーランドなんかでみられるタイプのものだ。
だから急いでるときなんかおもいっきり腰をぶつけたりする。
電車内は外側同様鉄のむき出しで黄色たらオレンジ色のプラスチック製の固い椅子が3つおきに縦方向や横方向に設置されている。
最近は日本製のきれいな電車も走り出したが、私がいたころは壁は落書きだらけ、ガラスの部分も何かで削れら意味のない卑猥な言葉が隙間なく書かれていた。
電車の呼び方も山手線とか田園都市線といった日本風の電車に名前があるわけではなく、ただ1線 9線、N線といった具合に数字やアルファベットで書かれていた。
新しい電車は冷暖房完備だが、私がいたころは夏は死ぬほど蒸し暑く、冬は凍えるほど寒かった。
これだけでも日本のように電車の中では寝れない要素がたっぷりだが、一番困るのは、いきなり行き先が変わることだった。
たとえばクイーンズ行きの電車に乗っていたら突然
この電車は今からブルックリンにいきます。
と感度の悪いマイクで運転手が叫ぶ。このアナウンスはNEW YORKERの80パーセントが理解できないらしい、、、
このアナウンスを理解できるようになるまで私は何年かかったわからない。 かろうじてブルックリンと聞こえれば、あとは周りの乗車客の顔色で判断するしかない。 たいがいに皆、
またかよ、 めんどうだな。 と口々に言いだしたら、 この電車の行き先が変わったのだとわかる。
しかもこれが日常茶飯事で、住んでる人間はなれていたが観光客にとったらもう大変だ。
わかりずらい英語でかってに行き先を変更されて路頭に迷っている観光客も私は何人もできる限り助けてきた。
また、日本の電車のように時刻表がない、だから毎朝同じ時間に駅にいっても電車が来る時間が毎日違う。
分刻みで動く日本のサラリーマンにとってこれは相当きついはず。
電車は24時間稼働だが、夜中は1時間に2本ぐらいしか来ないし、またまったく来ない時もあった。
真冬の凍るような中、いつ来るともわからない電車を待っているのはなかなか厳しいことだった。
911のテロあとなんて本当にひどかった。
爆弾予告があったからとアナウンスがあったと思ったら、10駅ぐらいかるく飛ばしていく。 もちろん命には代えられないが、動かない電車も相当あって、バスと電車を巧みに乗り分けどうにか目的地に到着する。
時間どおりに来ない電車にいらだつのはわかる、でも時間どおりに来る事、それがどれほどありがたいことか、少し立ち止まって考えてほしい。
そうしたらきっとくだらないストレスにはならないと思う。
乗る電車によって車内の治安がものすごく変わるニューヨーク、運転手がテンション高く、観光ガイドまがいのことを言いながら走る地下鉄、路上のアートに守られながら走る電車、そのすべてが私には愛らしく、面白い。
電車の中ぐっすり口をあけて眠るのもいいが、行き先が変わるかもしれない不安とともに乗る電車も一興だ。
詳細: http://www.myspace.com/saggayingyang/blog#ixzz13wabjyef