奇
昨日は下北沢REGにて”FIRST CLASS" お疲れ様でした。
ISH-ONE 本当にお疲れ様 ゆっくり休んでくれ
たくさんの笑顔と
多くの若き才能に出会えた
これからの日本は期待できそうだ
仲間と朝8時まで居酒屋で呑み
語り
今後の新たな計画を練る
朝一の串揚げもなかなか悪くない
ヤバイの計画中
と
朝8時過ぎ
孤独なSOUL TRAINへと向かう人の波は、俺の疲れなど一切気にせずに
俺をその流れに巻き込む
俺は一人 必死に記憶を呼び起こしていた
俺ののSUICAの残高をだ
自動改札機へ向かう一定の人間の羅列
そのなかで不適合因子になるのは誰だって嫌だ
しかし、時すでの遅し
俺の前にはスーツの男が
右にはOL
左にもOL
後ろにも この人の多さにうんざりし始めたOLが
完璧に包囲されている
NO WAY OUT
もう
戻ることは出来ない
黄色い清算機が、やたら優しく見えたっけ、、、
昨夜 下北沢に降り立ったとき
俺が見たと思われるSUICA残高は600円
しかし、普段1000円づつしかチャージしない俺
この前チャージしたのはいつだったか
もう、何も 思い出せはしないのだ
本当に600か
60ではないのか
はたまた そんなのも全て記憶が作り出した理想であって
本当は一円もはいっていないのでは
疑心暗鬼が俺の酔いどれの頭を 不安でたしなめる
皆 リズミカルにその機械の門に通行許可をだしてもらっている
ピ
ピ
たまにどっかで
ピポーン 係員の、、
捕まったか、、、、
それを聞くたびに許可を得たものは悠々とし、ストレス社会で勝者は、敗者を哀れみもしない
管理不行き届きな者に、この街は冷たい
俺の番がそろそろ来る
いけるのか、
どうなのだ、
思い出せない
一体
いくら 入っているのか
俺は
行けるのか?
おれの中で SAGGAが言う
お前は解っているだろう、もう 戻れぬことを
ならば、考えるだけ無駄だ お前の今の記憶に一体どれほどの信憑性がある、
わかっている
俺だって解っている
ただ、俺の後ろのOLがこれ以上世界を憎む手助けはしたくない
、、、、いや こんなのは綺麗事だ
俺は 許可を得て スムーズに門を抜けたい
ピポーンと機械の声に命令され、おどおどと人々に自分の管理不足をさらしながら、にやける駅員に媚を売るようなまねだけはしたくないのだ
俺が俺でいるために
しかし、そんなのは全て理想論 現に俺は、俺のSUICAの残段がわからない
解らぬのに、記憶と想像と理想のはざまで、必死に良い結果をイメージしては、そうでなかった場合の恐怖をさらに高めている
俺の前のスーツが門へ
ピ
野郎 いとも簡単に抜けやがった、、 だてにスーツを着ているわけではなさそうだ
俺の手にもっているSUICAは既に汗だくだ
目を閉じる
俺は
大丈夫
いける、
絶対にいける
SAGGAが言う
ゆけ、、
俺の右手の親指と一指し指につままれた緑と銀のカード
黒い盤がそれを赤い眼を光らせながら 待ち構える
俺の両サイドでOL達が天女のように 軽やかに門を通り抜けてゆく
なむさん、、
俺の磁気をSUICAに込め 封印されし門の番人へ 差し出した
ピ、、、、
俺の足元には俺を阻むあの西部劇のバーのドアのようなストッパーは確認できない
俺は
選ばれたのだ
俺は 間違っちゃいなかったのだ
そうだ
俺は はじめからこうなる事を知っていた
ただ、余裕という甘美な感覚が、スイカに塩をかけたほうがそのあまさが引き立つ様に、
不安という辛酸を求めただけだったのだ、、、、
サルの惑星状態だ、、
笑いと涙がこみ上げてくる、、
と
次の瞬間
俺の後ろで
ピポーン
あの疲れ果てはOLが入国審査で引っかかった
かわいそうに、、あの子、、もう、、駄目になってしまうな、、
神よ、 あの子に愛を、、
が
OLは機械社会の掟を無視し、足元にでたストッパーを蹴り上げた
ガン、
そのまま俺の背中に体当たりをし、
四面楚歌になっている背後の人間、そのものたちへ与えるレーン変更という他人の管理不足から生まれる不幸のおすそ分けをまきちらしながらも、
その全てを無視し
彼女は都会の洪水に自ら飲まれていった
覇道か、
羅生門、、、、