約
めまぐるしく 進む毎日
一過性の流行りが
その字のごとく 人間の一生を左右する出来事さえ 笑い飛ばしては 無理にでも新たな話題をほじくりだす
こんな世上じゃ クラシックて言葉すら流行り文句
簡単に作られ 簡単に消えてく話題
一度目は革命
二度目は常識
三度目は迷惑
そんな世界で 俺達は真理を探してる
笑うことが健全な事なら 弱者を笑うことはどういう事なのか
そんな事を考えていると再び いつもの電車
特に話題なんて探してない ただ この電車は何かがおかしい
そう別世界なのだ
やたら眉間にシワ寄せてロックに酔いしれている老人
派手な化粧で男子高校生に色目使う老婆
禿散らかしすぎた頭をドアガラスに押し付け寝るおじさん
頭がすれる度にガラスが曇る
どんどん白くなるガラス
と
チュッチュッと頭から可愛い音が鳴りだす
頭がすれては
チュッ
情緒がある
キャッ
トーンが上がる
可愛い音
おじさんは泥酔だ
ハゲ脂が冷房で固まりだしたようだ
冷たいバターのように
グリップ力が上がりだす
キャッキャッ
少し痛そうだ
よく見ると頭皮が赤い
可愛い
く ない
が
ガタンゴトン
キャッキャッ
ガタンゴトン
チュッチュッ
今日も静かに1日が終わってゆく
おじさん
ゆけ