とある28
わかった 大丈夫だ
黒いコートとの大人がせわしなく電話をきる
光太は暗いベッドの上で彼の会話の一部始終をきいていた
なんとか という政治家の性癖
バランスがどうのこうのと 意味の分からない話ばかりだった
ただ 父親が放った
世界は間違わない
という言葉だけは何故か頭の中をリプレイして いた
誰かが何人もの人間を殺しただとか
法律は政治を変えられないだとか
父親の話は光太には難しい
しかし
父親は誰かを 何かを救う為にその行為に及んでいるのだと光太は感じていた
ふと父親がつけたテレビに髪を真ん中でピッチリ分けた政治家が唾を飛ばしていた