小学校6年生の時から新聞配達を始め、親の勧めで入ったテニススクールの料金を払った残りの額は
ほぼ釣具に消えていきました。
最初のブラックバスを釣ったのは中学校1年生の時だったように思います。
家から自転車で20分足らずのS池でブラックバスが釣れると聞き
道具を買い揃えたもののなかなか釣れませんでした。
季節は冬。正月明けの1月5日だったと思います。
一人で釣っているとアブ4600Cを見事に使いこなしているベテランらしき人に話しかけられました。
今日はダメだといわれましたが、使っていたブルドッグのラバージグを見てもっと思い切ってアシの奥に入れてみたら?とアドバイスも受けました。そして5投もしないうちにラインが動き、初めてのバスを手にすることが出来ました。35センチ、ブラックバスを知ってから4年の日々、その頃の自分にとっては長い長い月日が経っていました。
その後はとにかくS池に通いつめました。
当時のS池はすばらしいフィールドで、流れ込み三つ、流れ出し、アシ、ガマ、杭、ワンド、岬、シャロー、ディープ、オーバーハング、カケアガリ等があり三方を林で覆われ、夏にはカナダ藻が繁茂し、ヨシノボリや鯉、フナ、ハヤ、変わったところではキンギョのような鰭の長いフナなどがいました(キンギョの業者さんが掛けあわせに失敗した魚を逃がしていたのではと思います)
色々なルアーを駆使し、シーズンごとの魚の動きを追いかけ、釣りの引き出しを増やしていきました。
印象に残ったルアーとしてはTDペンシル、スピナーベイト、ファットラップラパラ、ポーのセダー200、ZEALのプラグ、ロングA、ポップR、TDミノー、TDバイブレーション等ありますが、それぞれ語ると長くなるので割愛します。
現在のS池は当時とは似ても似つかない池になりました。
護岸されていない岸と水の流れ、水草が保っていたきらきらした水は護岸とアシ原の埋め立て、流れ込みと水草の消失によってよどんだ水となり、誰でも水に触れられた岸は護岸と胸まである柵で覆われ、多様な生き物の躍動感のあった池は錦鯉がパンを求めてやってくるような水溜りのような池に変わってしまいました。
入り口近くの柵には市が作成した外来魚がS池の生態系を壊していますとの看板がついています。しかし10年以上このフィールドに通いつめ、魚を追い求める中で自然を知っていった私から見ても市が行った工事ほどS池の生態系を破壊した変化はありません。
願わくば、自然や生き物を知り必死に生きている身近な野性の生き物が住む環境を守ろうとする人々が増えますように。
そのために釣りは最適な手段のように思います。
あ、マナーが悪かったり、想像力がないのはダメですよ・・・