授乳指導「5分を2往復」の呪縛 | 助産師による産前産後ケア~sage femme〜 

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最近イベントの話題が続いたのでたまには本業らしい話をしようかと思います。

日々産後ケアで授乳の様子を見ていると、産後早い時期のお母さんの多くが、
授乳を始めると同時に時計時計を見ていることに気づきます。

壁掛け、置き時計だったり、わざわざスマホをつけて時間を確認したり。

なぜだかわかりますか?

5分測っているからです。

5分経ったら今吸っているおっぱいをはずして、反対側を吸わせるためです。
で、それを2クール。

多くの産院でそう授乳指導をしているから、それを続けている方が多いんです。

ご多分に漏れず、私も病院に勤務していた時はそう指導していました。

ではなぜ「5分」なんでしょうか?

・乳首が刺激になれていないうちは傷になりやすいから

・赤ちゃんは5分で必要な量の8割飲めるから

・まだ寝がちな赤ちゃんが反対を吸う前に寝てしまうから

など、理由は諸説あります。

ですが、この指導はあくまでも入院中の産後数日の母子に向けてされたものです。


“みんなに”、“ずっと”あてはまるものではないことをおさえておきましょう。


産後数日間はお母さんも赤ちゃんも授乳に慣れないえー?のに、母乳の分泌量と赤ちゃんの飲みたい量と飲み取れる量が激変する時期です。

その頃には確かに乳首を傷めないことや張って辛い乳房を両方吸わせるために短時間で切り替える理屈もわかります。

ですが乳首の痛みがなく、うまく母乳を飲み取れている親子にとって、調子良く飲んでいる途中で離す理由は特にないのです。

むしろ乳房が空になる頃に濃くなってくる母乳をたっぷり飲む方が、赤ちゃんにもおっぱいにもプラスであることがわかっています。


また、吸い付くまでに時間がかかる赤ちゃんで、
やっと吸ったのに5分で離すとまた大変アセアセ

2往復終えるとすでに1時間…笑い泣き

という人にも「5分を2往復」は酷です。


これ、続けるのかぁ…チーン


と不安に思うことがある人は今のやり方を見直す時です。


基本に忠実に、というのは素晴らしい姿勢ではありますが、

授乳に関しては個別にベストな方法を見つけられればそれでいいのです。


でも教えられた以外に、どんなやり方があるのかわからないですよね。


私達助産師は色んな引き出しを持っています。

これでもいいし、これでもいいんだよニコニコ


こんなやり方はどう?


あなたと赤ちゃんにはこれがいいんじゃないハート


やっぱりあなたにはそれがいいんだねOK


などの提案ができます。

たった5日の入院では伝えきれない“応用編”を、帰ってからの暮らしに合わせてお伝えできたらもっと育児が楽になるんじゃないかなーと思います。


病院であんまりうまくいかなかったショボーン

という方はなるべく早く相談してください!!

早ければ早いほど色んな手が打てます。


特に問題はないんだけど、もっと楽にできんかなUMAくん

という相談も大好きです!

育児は真面目にやらなきゃダメ!ではありません。

楽しむ余力をたくさん作るお手伝いができたら嬉しいですラブラブ

お気軽にご相談くださいねウインク


sagefemme髙橋

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