「総悟くーん? 朝ごはん出来たよぉ」
むさ苦しい屯所内をパタパタと走るのは天宮陽。
真選組の女中兼アイドルだ
彼女は不思議を人をひきつける魅力を持っている
その魅力に引きつけられるのはこれまた不思議な人ばかり・・・・・・
「総悟君、起きないと朝ご飯無くなっちゃうよ?」
朝ご飯ができたら1番隊隊長である沖田総悟を起こすのが日課である
陽は総悟の部屋の襖を開き、笑みをこぼした
「よっぽど疲れてたんだね・・・」
仕事中は鋭く目を光らせている彼だが1度布団に入ると年相応の無防備な寝顔をみせる
そんな総悟の枕元に座り、彼女は頭を撫でてやった
「姐、さん・・・?」
「ごめんね、起こしちゃった?」
「いや、気にしないで下せェ」
そう言って上半身をあげた総悟に陽は着流しを手渡した
「今日、非番でしょ?」
「はい。そうだ、どっか出かけやしょう」
実の姉に見せるような笑顔を陽に送る
だがSの彼を知らない彼女はニコニコ笑って頭をなでる
「そうだね」
陽は総悟を撫でる手を止め、副長の部屋へ向かった
彼女は鬼の副長、土方からも一目置かれている
「土方さーん」
部屋の前で名前を呼んでみるが返事は無い
「また徹夜したのかな・・・・?」
恐る恐る襖を開くと、隊服のまま机に突っ伏してる土方が居た
薄く開いた唇からは呼吸が漏れている
「お疲れ様です・・・・」
陽は小さな声呟き、土方の肩に毛布を掛けて部屋を出た
すると襖の前で監察方の山崎と出会わせた
「退君どうしたの?」
「あ、陽! 副長に書類を渡しに来たんだけど・・・寝てる?」
「うん。もう爆睡」
年が近い2人は特別仲が良い
休日にミントンをすることもしばしある
「じゃぁお昼にでも持ってこよっかな」
「うん、土方さん起きたら言っとくよ」
「ありがとう。じゃ、俺は練習あるから」
「がんばってね」
山崎は陽に手を振ると道場の方へ走って行った
「よしっ、今日も頑張るぞ~っ」
青く澄み渡った空に小さなガッツポーズが映った__________