5月3日に有明の東京臨海防災公園で憲法集会が行われ、全体で昨年を大きく上回る5万5千人が参加しました。
 ファッション評論家のピーコさんは「憲法を守らなきゃいけない人たちが憲法を守っていないと感じる。」と、何でも閣議決定で決めてしまう安部政権のやり方を批判。総合研究員大学名誉教授の池内了さんは、軍事研究を大学が行うことになり、研究費に政府が補助金を出すことに対して「学問の自由を奪っている」として、戦後、軍事研究は行わないとしてきた大学の方針転換についても警鐘を鳴らしました。
  また、劇作家の坂手洋二さん、映画監督の山田火砂子さんからもお話がありました。


  作家の落合恵子さんは、「私たちが抱えている無念さと屈辱は、数の力をもって憲法を破壊しようとしているあの人たちに向かっている。」として、沖縄での暴挙や森友学園の問題に触れ、共謀罪に関しては「テロという言葉を使えば国民を騙せると思っているのなら、国民をバカにしている」と言葉を強めました。
  安保法制に反対する伊藤真弁護士は、弁護士の立場から憲法が掲げる平和主義は世界でも類のないすばらしいものであることを説明し「政治家の中には改憲の機が熟したという人がいるが、とんでもない。憲法を壊すたくらみに声を上げ、たたかい続ける覚悟を決めよう」と呼びかけました。



  集会には立憲野党の党首らも出席し、野党共闘で安倍政権の改憲を阻止することを宣言。参加者と一緒にプラカードを掲げ「憲法改悪、絶対反対」「共謀罪は今すぐ廃案」とシュプレヒコールを上げました。 



  終了後は豊洲コースと台場コースに分かれてデモ行進を行い、自交総連の仲間は「憲法守れ、子供を守れ」「共謀罪は絶対廃案」と、シュプレヒコールを上げながら豊洲まで歩きました。
  同日は憲法改正をめざす団体も都内で集会を開き、安倍首相がビデオメッセージを送ったそうです。参加者はわずか1100人。5万5千人も集まった集会と1100人しか集まらない集会を同列に扱うマスコミの報道に、非常に違和感を感じました。そして、メッセージの詳細を電波を使って喧伝するという提灯報道を展開しています。もはやマスコミには期待できません。私たち労働組合は駅頭で9の日宣伝などの戦争反対を呼びかけるビラまき宣伝を定期的に行っています。憲法を守るために、これからもこのような宣伝行動を一層力を入れてやっていかなければならないと、決意を固める一日になりました。