注《本ブログ記事では、元子役・声優の「白石綾乃」の詳細を独自調べも含めて纏めております。書籍、記事などの出典を参考に執筆しておりますが、正確性がない場合もありますので、あくまで参考に留めておいて下さい》
白石綾乃
【プロフィール】
名前／白石 綾乃
（しらいし あやの）
ジャンル／日本の元子役、声優
生年月日／1982年5月
事務所／アクタープロ(子役当時)
代表作／ジブリ映画「火垂るの墓」(声の出演)
【経歴】
関西出身であり、かつては子役として活動していた。子役当時は「アクタープロ」に所属していた。
小学校低学年まではドラマなどに出演していたが、以後は引退している。
【人物】
・関西という以外、詳しい出身地は不明であるが、当時の「火垂るの墓」の特集記事に『浪花っ子』と紹介されていることから大阪市近辺の出身であると思われる①。
・「火垂るの墓」出演時は5歳11ヶ月であった。
・父はサラリーマンであり、「火垂るの墓」出演時は母が妊娠中であった為、送り迎えは父がしていた②。
・「火垂るの墓」において『注射イヤや』という節子の台詞の演技指導の際に「うち注射好きやもん」と答えて周囲を笑わせた①。
・ 引退後、27歳になった白石が(DJ Tomoyuki Tanakaの)FPMの大阪のイベントにFPMの友達と遊びに来たらしく、周囲から懇願されて「火垂るの墓」の節子が絶対に言わないひと言を、関西弁のイントネーションで言ってもらったという④。
【「火垂るの墓」について】
高畑勲監督のジブリのアニメーション映画「火垂るの墓」の(主人公・清太の妹である)節子役の声優選びの際に、高畑監督と録音監督であった浦上靖夫には共通の希望があり、それは『節子と同年輩で関西出身の子役』を起用することであった。これは節子の年齢・出身に近い人物に演じてほしいという考えのみならず『現代日本では考えられない状況に、見ている子供たちを自然と導入したかった』という意図もあった①。
これにより、関西出身の子役たちの録音テープによるオーディションが行われた①③。
白石のひと言、ふた言しか入っていない録音テープを聞いた瞬間①、高畑監督は「節子がいるんです」と言って興奮し③、録音監督の浦上も「非常に存在感のある声で驚いた」という①。
白石の「火垂るの墓」での音声収録は一般的な(映像に声をあてる)アフレコではなく、先に音声を収録するプレスコ方式であり、白石の収録は最初に行われた。節子の全ての音声を録り終えた後、アニメーションと白石の音声を聞きながら、清太役の辰巳努はアフレコで声を当てたという①
なおアフレコ収録が決まっていた辰巳は、白石のプレスコ収録では出番がないにも関わらず、清太の役作りを兼ねて、白石の収録が行われた「大阪録音センター」に出向いており、現場では白石の遊び相手や(泣いた白石の)なだめ役に徹した①
これについて製作委員会のプロデューサーであった村瀬拓男は「白石さんが泣き出すこともあって、清太役の辰巳努くんがなだめる姿は本当の兄妹のようでした」と語っている③。
また節子と清太の母親役を務めた志乃原良子も、妊娠中で現場に来れなかった白石の母に代わって、白石の世話をしていた②
白石の１回目のプレスコ収録は先述の「大阪録音センター」にて10月17日、18日に分けて行われ、朝10時～夕方6時30分までのハードスケジュールだったという①。２回目は12月20日に行われた①。
当時の幼い白石には台本を読んで台詞を覚えることが困難であった為、白石が所属するアクタープロのマネージャーであった伊藤保夫が口伝えで台詞を覚えさせたという① 本番前に一度、稽古場で3時間ほど動きをつけながら練習している①
子供が故に台詞の意味を理解できず、初めはどんな台詞も元気良く言い過ぎていた③ その為、節子の台詞は20～30テイクも重ねて収録され、彼女が疲れた頃にようやく監督からOKが出たという③
１回目のプレスコ収録では泣き出すこともあり、収録の辛さからマイクの前から逃げ出すこともあったが、２回目の収録では比較的落ち着いていたという①。
【 出演 】
・ジブリ映画「火垂るの墓」節子役(声の出演)
・ドラマ「部長刑事」(１エピソード)
《 出典・参考 》
①公開直前特集記事『火垂るの墓 プレスコ・レポート 4歳の節子を演じるのは、史上最年少5歳の浪花っ子・綾乃ちゃん』(「アニメージュ」1988年3月号)
②「となりのトトロ」「火垂るの墓」Blu-ray発売記念イベント・ 志乃原良子のコメントより
③映画「火垂るの墓」を語ろう 山本二三×村瀬拓男×叶精二 (週刊現代・2022年8月27日号)
④ FPM Official Blog [アメブロ] 「アニメ映画『火垂るの墓』の節子…」(2009年10月11日)
その他： Wikipedia など
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