京都へ行くと決めた時、とにかく禅のお庭を眺めたくて。

いえ、禅のお庭が恋しくて京都へ向かったと言った方が正しいのかもしれません。

そして真っ先に浮かんだのが大徳寺。

今回は数ある塔頭の中から龍源院を拝観させていただきました。

ちなみに一休禅師は大徳寺の再興に尽力し、塔頭の『真珠庵』を創建されているので、一休さん繋がりでもあります^^

 

1502年に畠山義元・大友義長らが東溪宗牧禅師を開祖として創建した、大徳寺の中で最も古いお寺。

 

庭園の手前で石組が見えるこの瞬間、結構好きです。

存在感にシビれます。

 

方丈前庭(南庭)『一枝坦』。

不老長寿を表しています。

右奥の大きな石組は不老長寿が住む吉祥の島“蓬莱山”。

その右に見えるのが鶴島で、左手前の苔山が亀島。

 

雨の為、静かでしっとりしていました。

やっと持てたこの時間に浸りながら、長いこと眺めていました。

 

西側に開祖堂。

 

前庭の『鶏足山』。

お寺で説明書きを見逃してしまったのでしょうか?

こちらの解説が知りたいのに、色々と探しても見つかりません。

なぜ??

 

方丈の北庭にあるのは相阿弥作の『龍吟庭』。

室町時代に造られた三尊石組からなる須弥山形式の枯山水で、大徳寺で最も古い真の禅院庭園。

 

背の高い石が須弥山、一面の苔が大海。

須弥山石の手前には遙拝石があり、この理想に少しでも近づこうとする信心の現れだそうです。

それにしても見事な杉苔ですね。

苔寺といわれる理由がわかります。

 

こちらからは金毛閣が望めました。

 

方丈の東にある日本最小の壺庭『東滴壺』。

 

一枚の板石、その周りの波紋は一滴の水が滴り落ちる姿を表しているそうです。

一滴の水が小川となり大河となり、ついには大海となるように一滴の大切さ、一滴がそのまま大海につながっていることを表現しています。(説明書きから)

この限られたスペースで世界観がしっかり表現されている素晴らしさ。

 

最後の庭園は庫裡の書院南軒下にある『滹沱底』。

秀吉公が建てた聚楽第の石を東西の基礎石にしているそうです。

 

別名は『阿吽の石庭』で、天と地、陰と陽、男と女、+と-など、どの一つをも切り離すことのできない宇宙の真理を表現しているそうです。(説明書きから)

右上に見える円い石は“阿の基礎石”。

なんとなく、試験に出るポイントっていう感じがします(笑)

 

とても深くて、それぞれ異なった5つの趣ある庭園を拝見することができました。

無になり、まずは感じてみる。

そのあと説明を読み、受けてみる、考えてみる。

その時間がたまらなく楽しかったです。

 

庭園を中心に綴りましたが、秀吉公、家康公が対局した碁盤や碁筒、日本最古の種子島銃などがあり興味深かったです。

あとは塔頭である高桐院が、コロナの為今もまだ拝観中止だったのが残念でした。

早く安心できる環境に戻ると良いです。